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幽雅に舞え!
呉越同舟
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。もっと刺激的で、ワクワクできる日々を求めていたのだと実感する。

 その胸の高ぶりを思う存分声に出して、エメラルドはヘイガニたちを迎え撃つ。



「さあエメラルド・シュルテン様主役の、悪の組織をぶっ倒す英雄劇の幕開けだぜ!」



たくさんのヘイガニたちが船や甲板にクラブハンマーを打ち込んでいるところに割って入るサファイアとエメラルド。エメラルドは自分の持つモンスターボールを3つとも取り出し、高く天に放り投げて叫んだ。


「現れろ、俺様に仕える御三家達!」

 
 モンスターボールが開き、そこから光となってエメラルドの手持ちであるジュプトル、ワカシャモ、ヌマクローがポーズを取りながら現れる。勿論エメラルドも自分で考えた決めポーズを取っていた。

(決まった……!)

 半ば自分の世界に入っているエメラルド。サファイアは早速カゲボウズやフワンテに祟り目や怪しい風を撃たせてヘイガニと戦っている。だがヘイガニたちのレベルもそれなりに高いのか、簡単には倒せない。

「こいつら、野生のポケモンじゃない!?」
「へっ、やっぱり俺様の予想通りってわけか!」

ヘイガニたちもサファイアを敵と認識したのか、クラブハンマーで攻撃してくる。

「くそっ、影分身に小さくなる!」

 それぞれの回避技でクラブハンマーを躱すがそれでは問題は解決しない。残るヘイガニたちは変わらず船への破壊行動を続けている。

「前座ご苦労、それじゃあ俺様のターンだぜ!まずはジュプトル、タネマシンガン!」

 ジュプトルの口から広範囲に無数の弾丸が打ち出され、ヘイガニたちの体を打ち付けていく。弱点を突かれ、ヘイガニたちの動きが止まった。

「続いてワカシャモ、にど蹴り!」

 その隙をついてワカシャモが一気に間合いをつめ、一度目の蹴りでヘイガニ一匹を宙にあげ、二度目の蹴りで遠くへ吹っ飛ばす。

「そしてヌマクロー、マッドショットだ!」

 最後にヌマクローが残りのヘイガニに泥を浴びせて動きを鈍くする。

「ヘーイ!」

ヘイガニもエメラルドを脅威とみなしてクラブハンマーを仕掛けてくる。

「リーフブレード、二度蹴り、グロウパンチ!」

 それに対して、エメラルドはさらなる攻撃を仕掛けた。サファイアのように変化技で幻惑してから攻撃するのではなく、攻撃するときは攻撃、防御の時も攻撃。とにかく攻めるフルアタッカーの性質がここでは活きる。さらに。

「おっせえ!」

エメラルド自身もヘイガニたちの間合いに入って、鋭い蹴りを浴びせる。ポケモン相手なのでダメージにはあまりなっていないが、素人のそれではなかった。ヘイガニがひるみ、その隙にマッドショットがヘイガニを吹き
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