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暁ラブライブ!アンソロジー【完結】
高坂姉妹の休日 【カゲショウ】
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界レベルの事=ヒッチハイクの旅だと思っているのなら姉の思い描く世界はどれだけ単純で優しい世界なのだろうか……。
 隣で真剣に考えこみ始める姉を横目でちらりと見て、私は一つ溜息を吐く。
 姉が言うように何か大きなことをしたくなる気持ちは、実は私だって分からないでもない。年が近い人の功績とか何かを成し遂げた人の話をとかを聞くと、自分も何かして大成功したいなと思う時がある。多分、今の姉はその魔法にかかっているだけなんだろうな。

「雪穂―」
「何? お姉ちゃん」
「取り敢えずトランプして遊ぼっ」
「お姉ちゃんは少し言動に一貫性を持ってくれるかなぁ!?」

 意外と魔法が解けるのが早かったようで、特に何も思いつかなかった姉は引き出しからトランプを取り出して手慣れた手つきでトランプの束をきっていく。
 結局お姉ちゃんが思いつく世界レベルの事はヒッチハイクしかなかったようで、私はそれしか思いつかなかった姉の発想力に少しだけど悲しさを感じた。

「二人しかいないからポーカーにしよっか」
「そこは普通スピードとかじゃないの? しかも私やるなんて言ってないし」
「えー。やろーよー」
「明日までのレポートがあるから無理」
「そんなの明日の一限の間にやってしまえばいいんだよ!」
「その一限目の最初に提出だから今やってるの」
「単位一つくらい落としても問題ないんだよ?」
「私はお姉ちゃんの背中を見て育ってるから、ちゃんと学ぶべきことは学んでるからね?」

 むぅと頬を膨らませて拗ねる姉を見てるとどうしても年上だと思いたくなくなるんだけど。お姉ちゃん今何歳? 精神年齢本当に幼すぎじゃない? 成長が見られなくて私少し泣きそうなんだけど。
 お姉ちゃんは暫くぶーぶーと抗議してきたけど、それが私に効かないと分かったからなのか、いつになく真剣な顔でこう言った。

「分かった。なら百歩譲って雪穂はレポートしててもいいよ」
「何でお姉ちゃんが譲歩する側なの!?」
「でもレポートが半分終わった時と、完全に終わった時は私と遊ぶことっ。いいね?」
「びっくりする位訳が分からないんだけど!? というか、そのしょうがないなぁって顔やめてよね!!」

 まるでわがままな子を見る母の様な顔で私を見てるけど、どっちかっていうとその顔で見られるべきなのはお姉ちゃんの方だからね!? 
 そう抗議してみるけど、お姉ちゃんはただその顔で頷くだけで私が譲歩されているという雰囲気を壊させてはくれなかった。
 …………なんだかなぁ、最近のお姉ちゃんはいっつもこんな感じでかまってちゃんなんだけど、なんなの? ことりさんや海未さんと何かあったって訳でもなさそうだし、本当に何なの。

「…………はぁ、しょうがないなぁ」

 私はデータを保存してパソコンの電源を落
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