5VS6!メガシンカVSメガシンカ
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ためて、走り去るネビリム。シリアは特にそれを追わなかった。
「追わなくていいのか、シリア?」
……ようやくシリアに話しかける余裕が出来たサファイアはシリアにそう聞く。
「ま、あの様子なら近いうちにまた仕掛けてくるでしょう。今は彼女に手荒なことは出来ませんし、ね」
あくまでこの場はこれで収める気の様だった。観客の方に一礼する。
「さあ、ネビリムさんは先に行ってしまいましたので私が代わりにご挨拶を。本日は足を止めてくださり誠にありがとございました。これからジムリーダーや私がどこかしらでバトルを行うかもしれませんが、その時もまたよろしくお願いします」
今後またどこかでメガストーンを持つトレーナーを襲いにあいつらはやってくるかもしれないので、その時にパニックにならないための措置だろう。観客たちはいいものが見れた、と口々に言いながらその場を後にしていった。
「さて……これで今度こそお別れですかね」
観客たちが散っていき、またサファイアとルビー、そしてシリアだけになったころ。再びオオスバメに乗ったシリアにルビーが問いかける。
「兄上。あなたは……何を考えているんですか?」
「おや、どういう意味でしょう」
「あなたが観衆に対してショーだといった時、普通ならもう少し疑問に思う声が上がってもいいはずだ。なのに実際に上がった大きな声はあなたの言葉を鵜呑みにするものばかり……本当は、何か仕組んでいたんじゃないんですか」
ルビーの疑問はまだある。それはあのバトルそのものの事。
「最後のスキルスワップだってそうです。あんな技を覚えさせているのなら、もっとさっさと使っていれば相手の戦略を大きく崩せたでしょう。なのにあなたはそれをせず、相手のやりたいようにバトルをさせた」
「……」
「もっと言うなら、あなたは呑み込みが早すぎたんですよ。サファイア君がテレビジャックのことを伝えてきた時、ボクはともかくジムリーダーですら状況をすぐには飲み込めなかったのに、あなたはいち早く理解していた。……本当は、最初から知っていたんじゃないですか?」
「兄上、ボクにはあなたとあの博士たちがグルな気がしてならないんですよ」
ルビーは沈痛な面持ちで疑問を兄にぶつける。それに対してシリアは肩をすくめた。
「……やれやれ、疑い深い妹君を持つと苦労しますよ」
「では違うと?」
「ええ。まあバトルのこと以外は否定する根拠もありませんが……大体そんなことをして私に何のメリットがあるというんです?
妹君は、私がなぜチャンピオンを目指したか知っているでしょう。その私があんな博士に手を貸すと思いますか?」
「……それは」
言い淀むルビー。兄妹の間でしか通じない会話
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