5VS6!メガシンカVSメガシンカ
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なく、手持ちの数も相性も不利な状態。だがシリアはそんな状況で、爽やかな笑みを浮かべて観衆を見た。
「お集りの皆さん、まずはお忙しいところに足を止めてくださりありがとうございます」
にこやかに手を振る。その動きには、ホウエンの危機や自分のふりなど微塵も感じさせない余裕があった。
「これから皆さんに、シンオウからはるばるお越しいただいたアイドル四天王と名高いネビリムさんと。この私シリアの素晴らしいバトルのショーをお見せしましょう!」
どうやらシリアはこの状況を、一旦ただのショーということで片づけてしまうつもりの様だった。観衆がどっと沸き立つ。
「チャンピオンと他の地方の四天王のバトルだって?こいつは見逃せねえな!」
「ネビリムちゃーん、負けないで―!」
「頑張れシリアー!」
「カメラ、もっと持ってこい!」
だがネビリムが勿論黙っているわけはない。
「ちょっと待ちなさい、私たちはホウエンのメガストーンを奪うためにやってきたんですよ!そんな口八丁でごまかそうたって……」
「おっ、そういう設定か。凝ってるねえ」
「悪役のネビリムちゃんも素敵だなあ……」
完全に観衆の空気はこの状況をショーとして受け止めてしまっている。ネビリムもしばらくどう説得するか考えた後諦めたのか、シリアを指さした。
「ええい、どのみち私があなたを倒してメガストーンを奪えばいい話です!さあ、次のポケモンを出しなさい!」
「お待たせしました、では続けましょうか。――サファイア君、妹君、よく見ていてください」
シリアが二個のモンスターボールを取り出す。片方のモンスターボールはミミロップがメガシンカした時と同じ光を放っていた。その中から現れたのは――
「現れ出でよ、霊界への案内者、ヨノワール!そしてシンカせよ、全てを引き裂く戦慄のヒトガタ……メガジュペッタ!」
「この姿は……」
「……」
現れた二体のポケモンの姿は、間違いなくシリアの手持ち――がさらに進化した姿だった。そして同時に、サファイアのカゲボウズとルビーのヨマワルの最終進化形態でもある。
「ふふふふ……とうとう出てきましたね、メガシンカ!そいつを倒し、私はあなたに完全勝利してみせます!いきますよ!
「ええ……本当の勝負は、ここからです」
二人の勝負は、ヒートアップする観客とともにさらに激化していく。
そのバトルを見ながら、ルビーはやはり思考を巡らせていた。
(用意が良すぎる……やはり、あなたは信用できない)
(あなたはいつも周到すぎて、そして回りくどいんですよ――兄上)
ネビリムとシリア、そして彼らのポケモンたちが睨み合う。先に指示を出し
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