暁 〜小説投稿サイト〜
幽雅に舞え!
挑戦!カナズミジム
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、及びトレーナーの方々は速やかにメガストーンを明け渡してくださるとひじょーに助かりますねえ。それでは……今日はこの辺で。我々の活躍をお楽しみに……』
 ブツン、という音がしてテレビの画面がさっきのニュースの続きに戻る。
「なんなの、あの人……」
「いい年して痛いおっさんだなぁ」
「つーか今のってテレビジャックじゃね?」
 周りの人たちの反応は、ティヴィルを恐れているというよりも、よくわからないものとして困惑、または流しているようだったが、サファイアは彼が本気で悪事を働く人間だと知っている。
「……急いでシリアのところに戻らないと!」

 サファイアはポケモンセンターから出てカナズミジムへと焦りを覚えながら
再び走り出す。ティヴィルが言っていた第一の刺客はすでに送ったという言葉が本当ならば、もうその刺客はシリアと戦っているのかもしれない。それにそこにはジム戦で戦っているルビーもいるのだ。彼女を巻き込みたくはなかった。


(ルビー、シリア……無事でいてくれ!)




サファイアがカナズミジムから出ていったあと。手持ちの回復を終えたヨツタニと、次の挑戦者であるルビーはお互いジム戦のフィールドから少し離れたところに立っていた。
「それでは、これより挑戦者ルビーとジムリーダーヨツタニのジム戦を開始します。――始め!」
「ロコン、出番だよ」
「出てきて、イシツブテ!」
 チャンピオンであるシリアの号令の後、ルビーとヨツタニが同時にポケモンを出す。先手を取って動いたのはやはりルビーのロコンの方だ。俊敏な足取りでイシツブテの前へと出る。
「鬼火」
「コン!」
 呟くようなルビーの指示を聞きとり、鬼火を至近距離を打ちこむ。確実にイシツブテに火傷を負わせた。
「イシツブテ、岩落とし!」
 だが、当然真正面から近づいて技を打ち込めば隙も出来る。ヨツタニもそれを見逃さず、ロコンの体に石を落とした。弱点である岩タイプの攻撃を上から受けて、ロコンの体が倒れるが、ルビーの表情に変化はない。
「いけるね、ロコン?」
「コォン!」
 ロコンが元気に鳴く。火傷の状態異常によって攻撃力を半減させたため、ダメージは大きくない。とはいえ無傷ではないのだが主人に褒めてもらおうと自分を元気に見せているのだ。ルビーもそれを理解して苦笑する。
「やれやれ、よそ見はしないでおくれよ?じゃあ、影分身」
 ロコンの体が陽炎のように揺らめき、蜃気楼を見せるようにその体が分身していく。
「……イシツブテ、丸くなるからの転がる!」
 ヨツタニが指示を出し、イシツブテがサファイアのダンバルにした戦法を見せる。だがあの時と違うのは、ロコンの体は影分身しているということ。姿の定まらないロコンに、イシツブテは虚
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