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幽雅に舞え!
挑戦!カナズミジム
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ん!私に勝った人にはジムバッジを渡さないと……ですね」
 ヨツタニが腰のポーチからジムバッジを取り出す。それを、宝物のようにそっとサファイアに手渡した。
「これがストーンバッジです。8つ集めることでポケモンリーグ……チャンピオンのシリアさんに挑戦する資格を得る証。その一つ、確かにお渡ししました」
「ああ、確かに受け取ったぜ。今度やるときは本当に本気のあんたと戦いたいけどな」
「……シリアさんに聞いてるんですね、ジムリーダーの事。私もその時を楽しみにしています」
 岩のようなバッジをしばらく眺めた後、自分のバッグに大事にしまう。
「やあ、お疲れ様だね。ま、ともかくおめでとう…と言っておくよ」
「ええ、本当におめでとう。僕に憧れてくれている、というのは本当の様ですね。こう言うのもなんですが、良いバトルでしたよ」
 その間に近づいてきたルビーとシリアが、それぞれの言葉でサファイアにねぎらいの言葉をかける。
「ありがとう!シリアに褒められるなんて、なんだか夢みたいだな……」
 サファイアが何気のなしにそう言うと、シリアはわずかに目を細めて
「ですが今度は、『君だけの』ポケモンバトルが見てみたいですね。そういずれ……君がポケモンリーグに挑戦するときにでも」
「シリア……?」
 その言葉の意味は、サファイアにはよくわからなかった。考えていると、ルビーがこう切り出す。
「さて、サファイア君の番が終わったところでボクもジムリーダーに挑ませてもらっていいかな?ジムバッジは集めないといけないからね」
「はい、構いませんよ」
「ルビーのジム戦か……ゆっくり見たいけど、俺はまず頑張ってくれたポケモンたちを回復させてやらないとな」
「気にせず言って来ればいいよ。別に見てもらったところで面白くもないだろうしね」
「わかった。じゃあ頑張れよ!」
 サファイアはジムの外へと駆け出す。戻るころにはもう終わっているかもしれないけれど。ルビーならきっと大丈夫だろう。そう思った。
「……妹君は素直ではありませんねぇ」
「何の事だかわかりませんね、兄上」
 そんなやり取りが聞こえたが、そんなことは初めてのジム戦に勝利した喜びの大きさがかき消した。思わず走る足に力がこもって転びそうになるのを必死に抑える。
「これで一歩……シリアに近づけたんだ!」
 
 


 

 「おまちどうさま!お預かりしたポケモンは、みんな元気になりましたよ!」
 息を切らしながらポケモンセンターにたどり着き、カゲボウズとダンバルを回復してもらう。まだまだ興奮冷めやらない中、ふとテレビを見上げる。
「……デボンコーポレーションは五年前の社長の死によって業績が低迷しており―――」 
 ニュースを放送していた
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