挑戦!カナズミジム
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。今度は確かに鬼火がノズパスにヒットし、岩の体が赤くなっていく。が。
「ノズパス、放電です!」
「なんだって!?」
電気が全方位に放たれ、真後ろにいたカゲボウズがまともに浴びて吹っ飛ばされる。カゲボウズはすぐに起き上がったが、その体の動きが鈍くなっているのが遠くからでも見て取れた。
「麻痺か……いけるか、カゲボウズ」
「〜−〜」
普通に聞いただけでは意味をなさない鳴き声。だがカゲボウズの鳴き声にやる気が満ちているのが、サファイアにだけは伝わってくる。
(麻痺したから、カゲボウズの素早さはノズパスよりも低くなってると思う……今から指示を出してもまず先手は取られる)
(だけど、こんな時だからこそ、シリアのバトルを貫くんだ!)
サファイアが笑みを浮かべる。勝利への作戦は整った。自分が不利な状況だからこそ、見ている者を惹き込むための笑み。
「さあ――いよいよこの勝負もクライマックス!麻痺した状況からの華麗な勝利をお見せします!カゲボウズ、一旦下がれ!」
サファイアの指示と今までとは違った言葉の調子にジムリーダーが目を丸くし、ルビーはやれやれと笑う。そしてシリアは、へえ……と興味深そうな反応を示した。
「なんらかの陽動のつもりでしょうが……全方位に放たれる電撃からは避けられませんよ!ノズパス、放電!」
ノズパスの体が再び赤みが強くなり、電気を放つ準備をする。確かに、ジム全体にまで届きそうな電撃から逃れる場所はないように思える。が。
「カゲボウズ、岩石封じの岩に隠れろ!」
「!!」
ジムリーダーの驚いた顔が一瞬見え、直後に電撃が放たれた。電撃はジムの全体に広がっていったが――ノズパス
自身が先ほど鬼火を防ぐために降らせた岩が、今度はカゲボウズを電撃から守る壁として機能したのだ。
ノズパスの素早さはかなり遅い。麻痺しているとはいえ、一発凌げば反撃の一手を打つには十分。
「これで、終わりです!カゲボウズ、祟り目!」
「−−−!!」
カゲボウズから放たれる闇のエネルギーが、岩を砕いてノズパスに直撃する。相手を状態異常にしたうえでの祟り目の威力は絶大で。火傷のダメージと合わせてノズパスを戦闘不能に追い込むには十分だった。岩の体が、真後ろにバタンと倒れたのを見て、サファイアは歓喜に飛び上がる。
「やった!まずは一個目のジム戦、勝利だぜ!!」
「……お見事。よく放電の隙に気付き、ノズパスを倒しました。しかしまさか一撃で倒すとはさすがチャンピオンが見込んだだけのことはありますね。ですが、さっきのは?」
「俺、シリアみたいなポケモンバトルが出来るようになりたいんだ。だからちょっと、俺なりに真似してるんだよ」
「そうなんですか……あ、すみませ
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