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幽雅に舞え!
挑戦!カナズミジム
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挑戦し、各々の実力をぶつけていったのだと。ヨツタニの目も既に弱気そうなそれではなく、華奢な体の中に凛とした強さを持つそれに変わっていた。
「ルールはお互い二体でのシングルバトルです。それでは準備はいいですか?」
 ヨツタニがルールの確認をする。サファイアは頷いた。
「ああ、ルールはわかってる……いつでもいけるさ!」
 
「わかりました……出てきて、イシツブテ!」
「いけっ、ダンバル!」
 
 サファイアにとって初めてのジム戦が始まる。選んだのはダンバルとカゲボウズだ。岩タイプ相手なら、フワンテでは分が悪い。
「イシツブテ、岩落とし!」
「ダンバル、気にせず突進だ!」
 イシツブテが岩を放り投げて落としてくるが、ダンバルの体は鋼タイプを有するだけあってとても硬い。ぶつかった岩を砕き、そのままイシツブテに突撃する。
「イシツブテ、丸くなる!」
 ヨツタニの指示で体を丸くするが、そのままダンバルはぶつかってイシツブテは何回も地面をバウンドして転がり、壁にぶつかった。ジム全体に音が響く。
「どうだ!?」
「イシツブテ、転がる!」
 ヨツタニにはイシツブテが瀕死になっていないことがわかっているのか、そのまま命令をする。イシツブテは丸くなったまま床を高速で縦横無尽に転がり、逆にダンバルにぶつかっていった。横から後ろから、強くはないが少しずつぶつかってダンバルの体力を削る。
「くそっ、倒しきれなかったか……ダンバル、もう一度突進だ!」
「−−!」
 サファイアが指示するが、ダンバルに突進をさせるがまっすぐ突進することしか出来ないダンバルに対してイシツブテは縦横無尽にフィールドを転がることが出来る。結果ダンバルの突進は当たらず、むしろ壁などにぶつかった反動や転がるイシツブテに当たったダメージが少しずつ蓄積していく。
「しかもそれだけではありません。ヨツタニさんは丸くなるからの転がるを使うことによってその威力を増している……いかに鋼対岩では鋼に軍配があがるとはいえ、これでは少々サファイア君が不利ですね」
 シリアはその様子を冷静に分析してコメントする。そしてそれはサファイアにもわかっていた。

(だったらどうする?この不利な状況、シリアならどうやって切り抜ける……!)
 
縦横無尽に転がるイシツブテを見る。何かダンバルの攻撃をぶつける隙はないか……そして、方法を見つける。
「ダンバル、ストップだ!その場でじっと!」
 なおも突進を続けるダンバルを止める。フィールドの中央で止まったダンバルは、その鉄球の目をきょろきょろさせてイシツブテを目でとらえようとするが。
「目を閉じろ、ダンバル。俺を信じてくれ!」
 それも止める。ダンバルは少し迷うしぐさを見せた後ぴたりと停止
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