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幽雅に舞え!
挑戦!カナズミジム
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るっつってたな。ここは飛ばすぜ!」

 愛用のマッハ自転車を全速力で漕ぐ。チャンピオンのいるカナズミシティへ向けて。






「大変だ、ルビー!シリア!今さっき、テレビで……」
 息を切らして、サファイアはカナズミジムへと戻ってきた。その様子からただならぬものを感じたのか、シリアの表情が真剣になる。
「どうしたのですかサファイア君?落ち着いて、ゆっくり話してください」
 シリアに諭されて、サファイアが一旦息を整える。頬を伝う汗をぬぐって、話し始めた。
「……さっきの博士、ティヴィルがテレビをジャックしてこう言ったんだ。

このホウエンにあるメガストーンを全ていただく。勿論トレーナーの物も……シリアの物も。それで刺客をすでに送ったって……それで、慌ててきたんだ。

無事でよかった……」
「……なるほど」
 シリアは頷いたが、ヨツタニとルビーは話についていけていない。
「……待って。一体どういうことなんだい?その説明だけだと良く目的がわからないんだけどね」
「私も初めて聞きました。そんな話……」
 サファイアは二人に詳しくティヴィルの言っていた内容を話す。サファイアの様子もあって、一応二人は納得した。
「……馬鹿げているね。そんなことを事前にテレビジャックまでして公表する意味が分からない。目立ちたがり屋というだけでは済まされないものを感じるんだけど」
「でももし本当に何かしらの事件を起こすつもりならジムリーダーとしても対策を練らないと……!」
「そうですね。これは由々しき事態です。チャンピオンとしても、放っては置けません。ホウエンリーグに一度私は戻ります。二人とはしばらくお別れですね」
 ジムリーダーやチャンピオンにはホウエンを守る義務もあるのだろう。ヨツタニは早速どこかに連絡を取り始めた。シリアもジムの外に向かう。
「……ちょっと残念だけど、仕方ないよな」
「まあ、子供のわがままが許される場面ではないだろうねえ。」
「そうだよな……」
 そんな会話をしながら3人でジムから出た。するとシリアがマジックのようにどこからか手に三つの物を取り出した。

「それでは妹君、そしてサファイア君にはこれを渡しておきましょう。まずは妹君、これを」

 シリアはルビーに黒くて、どこか魂を惹き込むような美しさのある布を渡す。ルビーはそれを知っているようで、これは……と呟いた。
「霊界の布、と呼ばれる道具です。いずれ妹君の力になるでしょう。……そして二人に、これを。受け取るかは任せます」

残りの二つ――それは紛れもなく、今話題になったメガストーンの一種、キーストーンに違いなかった。サファイアが驚き、ルビーが嫌そうに目を細めた。
「……どういうことです兄上
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