そしてチャンピオンは幽雅に舞う
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メタいことを言うルビー。シリアがヤミラミをモンスターボールに戻す。
「さて……エメラルド君、話を聞かせてもらいましょうか?」
「は?なんのだよ」
「話は最初から聞かせてもらっていました。――なんでも、君のそのポケモンは人から奪ったものだとか」
「ちげえよ!3匹のうち1匹しか寄越さねえとかいうからまとめてもらってやっただけだ!」
堂々と言うエメラルドはある意味大物だろう。だがサファイアとしてはこれ以上黙っている理由はない。エメラルドにどんどん近づいていく。ルビーもやれやれとため息をつきつつついてきた。
「おい、お前!博士にケガさせといてそんな言い方はないだろ!」
「いや、誰だよお前!んなの駄目とかいうあいつがわりーんだよ。俺の知ったことじゃねーっつの」
「なんだと!!今すぐ盗ったポケモン返せよ!」
サファイアがエメラルドにつかみかかろうとする。それをシリアが割って入って止めた。
「暴力はいけません。それに、盗ったポケモンというのは察するにアチャモ、キモリ、ミズゴロウでしょう?
そのポケモンたちはすでにエメラルド君に懐いている。それを引きはがすべきではありませんね」
「けど……」
「はんっ、お前も珍しいポケモンが欲しいのかよ?だったらくれてやらぁ!」
エメラルドがサファイアにモンスターボールを投げつける。サファイアの額にボールがぶつかって、その中から一匹のポケモンが姿を現す。小さいけどごつごつした金属質の姿からして、鋼タイプのポケモンだろう。
「こいつは……?」
「こいつは鉄球ポケモンのダンバル。鋼タイプとエスパータイプを持つ珍しいポケモンだって言うからパパに頼んで取り寄せてもらったってのに突進するしか能のない、てめえにぴったりの雑魚ポケモンさ!」
「なんだと!?」
「へっ、どうせあの博士にビビッて今まで出てこれなかったんだろ?雑魚じゃなくてなんだっつーの」
「こらこら、言葉の暴力もいけませんよ」
言いたい放題のエメラルドをシリアは窘める。
「けっ!とにかく、俺はもう行くからな!言っとくけどシリア、俺はあんたを超えて見せる男だ!だから礼なんて言わねえぞ、じゃあな!」
「あっ、待て!話はまだ……」
そう言ってエメラルドは自転車に乗って走っていってしまった。サファイアは走って追いかけようとするが、到底間に合わない。
しばらくして息を切らして戻ってくると、ルビーとシリアは何かを話していたようだった。
「それにしても――が男の子と旅をしているとは思いませんでしたよ」
「心配せずとも、彼は健全な少年ですからね、――」
「ぜえ、ぜえ……あれ、二人とも何話してたんだ?」
「ん?いや、大したことじゃないよ。それより君は、あんなに憧れていたチャ
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