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幽雅に舞え!
猛攻のエメラルド
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では見せてあげましょう、我が研究の成果を!ロトム、カットモード、チェエエエエエエエエンジ!!」
 
ティヴィルは何やら芝刈り機のミニチュアのようなものを掲げて、ロトムと呼ばれたポケモンに叫ぶ。すると――ロトムの姿が、ミニチュアを真似るように変身した。
 エメラルドは想定外の事態の連続で冷静な判断力を失っているのか、喚くように叫ぶ。

「どうせはったりだろそんなもん!ヌマクロー、波乗り……」
「ロトム、リィィィフ、ストォォォォォム!!」
 
 まるで変身ロボットの必殺技を放つようなテンションでティヴィルが割り込む。ヌマクローの波乗りよりも早く放たれたのは――若草色の奔流だった。それが一気にヌマクローを襲い、一撃で戦闘不能にする。
「こいつ、草タイプをもってやがったのか!?だったら、出てこいワカシャモ!さっさと焼き尽くせ!」
 もはや技名すら命令しないエメラルド。
 
「……そっか。博士も言ってたけど、もしかして……」
 
 あの時レイヴン博士は言っていた。彼のポケモンの技は技マシンで覚えさせたものだと。あの大威力の技もそうなのだろう。技の威力にポケモンの、トレーナーのレベルが追い付いていないのだ。

「大方、金で強力な技を買ったお坊ちゃんなんだろうね。それがあのざまだけど……どうするサファイア君。このまま黙ってみているかい?」
「いいや、そんなわけにはいかない。このままじゃ多分、あのティヴィルってやつにポケモンは取られちまう。今度こそあいつに勝つ!」
「……やれやれ、まだ彼に勝てるとは思わないな。ボクは警察を呼ばせてもらう――」
 
 その時、ルビーの言葉が、視線が固まった。それにつられてサファイアもそちらを向き、固まる。二人の視線の先にいる人物は、博士とエメラルドを見てはっきりといった。
 

 
 「二人とも、お楽しみはそこまでです」
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