Bonus Track 1 普通じゃない μ's が 『ろこどる』 やってみた。
活動日誌5.5 Re : すたーと・だっしゅ! 2
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から再スタートする μ's の未来に向かって……1」
「2、3、4、5、6、7、8、9……」
「ミューズ……ミュージックスタート!」
真姫の言葉を受けて慌てて言葉を紡いだ彼女は、全員の顔を見回すと番号を言う。それに倣い、メンバーは番号を繋げる。
そして、最後の絵里が番号をかけ終えた直後、穂乃果はグッとピースを沈めながらユニット名を叫ぶ。穂乃果のかけ声に合わせ、メンバーもピースを沈めると――
最後に天高くピースを突き上げながら、声高らかに声を合わせるのだった。
いつも μ's がライブ前に必ずかけていた声かけ。この声かけを絵里達が率先して始めたことの意味を穂乃果は深く受け止めていた。
突き上げたピースの指の隙間から眩しいほどの光が降り注ぐ。
そんな眩しい光に目を細めながら天を仰いでいた穂乃果の脳裏に、あのお姉さんの声が響いてきた。
とは言え、たった一言だけ。それも彼女には何もしていないのに何故か――
「ありがとう」
そう聞こえたのだった。
その言葉の心意は謎である。だけど、それで良いのだと穂乃果は感じていた。
今目の前に広がる光景。みんなの笑顔と一緒に探し続けていけば良いのだろう。
きっと、みんなで叶えた物語の辿りついた最高の形で迎えたゴール。そこに答えが待っているんだと感じていたから。
新たな決意とみんなの笑顔に包まれた9人に虹のかかった天から、柔らかな、温かな、そして光輝く眩しいエールが降り注いでいたのであった。
♪♪♪
絵里達は確かに穂乃果に答えを導いてほしかった。新たな場所へと連れ出して欲しかった。だから穂乃果がお願いをしてきた時、首を縦に振るはずだった。
だけど彼女達は首を横に振った。
そして、それを見ていた海未達も同じ気持ちでいたから助け舟を出そうとはしなかった。
それは穂乃果の瞳の奥に潜む、迷いや不安や恐れ。そんな感情の入り混じった曇りきった瞳と、紡がれた言葉と、頭を下げてまでお願いをする態度。
すべてに対して首を縦に振ることを許せなかったからなのだった。
彼女達は決して意地悪で首を横に振った訳でも、アイドルになることを辞めようと考えたからでもない。
ただ純粋に、今の穂乃果のお願いを承諾することが彼女達には出来なかったのだ。
きっと今の彼女のお願いを承諾したとしても、すぐに同じ危機が訪れると理解していたから。だから頑なに拒否の態度を取ったのである。
何故なら、彼女達は全員が穂乃果の瞳に――
あの純粋に、ひたむきに、自分の進むべき道だけを見据えて。それだけの為に自分のすることは正しいと、間違っていないと、我がままだろうと押し通す瞳に惹かれていたのだから。
それを思い出して欲しく
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