暁 〜小説投稿サイト〜
ラブライブ! コネクション!!
Bonus Track 1 普通じゃない μ's が 『ろこどる』 やってみた。
活動日誌5.5 Re : すたーと・だっしゅ! 1
[4/5]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
穂乃果は許せなかったのだろう。
 それでも全員で考えて出した結論。そして穂乃果自身も考えて、考えて、悩んで考えて、納得して出した答え。合同ライブで言った気持ちに嘘はなかった。

 だけど、それは自分の気持ちに(ふた)をしていただけ。もちろん、あの時はそれが最良なのだと思っていたことに嘘はない。
 でも同時に、心の中で問いただす声が聞こえる――

「それが、貴方の飛びたかった理由?」

 そう、あの――
 ラブライブ! ドーム大会の実現に向けてPR活動の一環として訪れた海外と。
 帰国して数日が経ち、自分達の今後に悩んでいた際に家の近くで再会を果たした――
 初めて会ったのに何故か懐かしい、ずっと前から知っているような。
 それどころか自分の知らない自分でさえも知っているような。
 そんな歌が上手で、不思議な体験をさせてくれた気のするお姉さんの声が、ずっと彼女の心に問いかけ続けていたのだった。

♪♪♪
 
 スクールアイドル達との合同ライブを終えて数日が経ち、雪穂達の入学式を目前に控えた、ある日の午後。
 穂乃果は1人自宅を出て、何処かへ歩いていた。
 とは言え、彼女は特に目的があって出かけた訳ではない。そもそも穂乃果の頭には自分達のこれからのことしかなかったのだから、無意識に出歩いた可能性が高かった。
 
 自分が飛びたかった理由は、あの時(・・・)に決めたこと。それ以外にある訳ない。
 そんな風に考えていた穂乃果は、自然といつもの練習で利用している神社の境内(けいだい)に足を運んでいた。考え事をしていたせいか小雨が降り続けていることにも気づかずに。
 神社でいつものようにお参りを済ませて、絵馬の飾られている場所へと足を進める。
 その時、彼女は――
 彼女の目に映った光景と、脳裏に()ぎる懐かしい光景。そして、あの日に他のメンバーに言われた言葉を思い出していたのだった。

 目の前に広がる光景――。
 それは何度も見てきたファンの人達の書いてくれた絵馬。そこに書かれた『みんなで叶える物語』と言う文字。
 この言葉は第2回ラブライブ! に出場するにあたり、穂乃果達で考えた μ's のキャッチコピーだ。
 この言葉のみんなとは、自分達を応援してくれるファンも含めて全員で物語を叶えていく。そんな意味が込められている。
 確かに夢の物語は叶えられたのかも知れない。
 だけど、夢の物語は叶えるだけで良いのだろうか?
 そもそも夢の物語は本当にみんなで叶えたと言っても良いのだろうか?
 新しく芽生える夢の物語があっても良いのではないか?
 自分達を含めた全てのみんなが笑顔でやり切ったと、叶えられたと、誰もが納得をして最高の形になったと思えた時、初めて彼女達の幕は閉じるのではないか? 
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ