マブラヴ
1481話
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が持っていたミーシャだった。
いや、俺に人形の細かな違いとかは分からないから、実際にはそれがミーシャじゃない可能性も十分にあるんだが。
けどこのカリンダ基地にいる軍人で、熊のヌイグルミを持っているような奴がどれくらいいる?
……まぁ、実は何気にヌイグルミを集めるのが趣味だという奴がいてもおかしくはないが。
少し前ならまだしも、今のマブラヴ世界はその程度の余裕はある。
だが……それでも俺が知ってる限り、ミーシャのような熊のヌイグルミを持っているのはイーニァくらいだ。
そしてイーニァがミーシャを大事にしているのは、以前一度会っただけでしっかりと理解している。
それこそ、道上に放り出して他の場所に行く……という事は、理解出来ない。
「何かあった?」
念動力を使ってミーシャを浮き上がらせ、手元へと持ってくる。
周囲の様子を確認し……
「いやぁ、止めて、止めてよう、クリスカ……」
「イーニァ、大丈夫。大丈夫だから。……貴様等、何故こんな真似をする! 私達は同じソ連の軍人だろう!」
「はっ、良く言うぜ。こんな平和な場所でチャラチャラしてる奴がよ!」
「全くだ、大体あたいらをソ連なんて国と一緒にして欲しくはないね」
聞こえてきたのは、明らかに言い争いの声。
そして片方の声には十分に聞き覚えが……うん、名前で呼んでいるし、間違いなくイーニァとクリスカの声だろう。
一瞬どうするかのか迷うが、すぐに声の聞こえてきた方へと向かって足を踏み出す。
正直、ソ連軍との関係を思えば、ここで関与せずに放っておいた方がいいのかもしれない。
だが、シャドウミラーが作ったこのカリンダ基地でこんな真似をされるのは面白くないし、何よりラピスを養子に迎えたこともあって、イーニァのような小さな子供が何らかの被害に遭っているのを見過ごす事は出来ない。
小さく溜息を吐き、ミーシャを空間倉庫に収納してから声の聞こえてきた方へと向かって走り出す。
ものの数秒と掛からず、言い争う声が聞こえている場所へと到着する。
そこで見たのは、何人かに抑え込まれて軍服をナイフで切り裂かれようとしているクリスカの姿と、後ろから羽交い締めにされているイーニァの姿だった。
少しだけ驚いたのは、イーニァとクリスカに絡んでいるのは男だけではなく女もいたという事だ。
それも、まだ10代半ば程度の年齢のようにすら見える。
それでも、そこで何が行われようとしているのかはすぐに理解出来た。
まさか、俺の……シャドウミラーの基地の中でこんな真似をするとはな。
「キーラ、そいつを使ったらしっかりと基地の、誰からも見える場所に放り出そうぜ! エリート様が素っ裸で、しかも犯されたままで放り出されるんだ。きっと皆喜んでくれるよ!」
「はは
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