Track 1 両手を広げて
活動日誌5 すすめ→とぅもろう! 2
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! あなたのハートに、にこにこにー! 笑顔届ける……矢澤 にこよ。何か文句ある?」
お決まりのフレーズから、途端に不機嫌な表情と声色に変わって問いただす、にこ先輩も立っていた。
そう――今、私と亜里沙の目の前にはスクールアイドル μ's のメンバーが勢揃いしていたのだった。
そんな驚きを隠せずに絵里さん達を見ていた私達に絵里さんは――
「……たまたま近くを通りかかったから来てみたのよ」
そんなことを苦笑いを浮かべて言っていた。
まぁ、卒業生だから来るのは不思議ではないけど――このタイミングなのは、あきらかに変だ。
とは言え、会えるなんて思っていなかったから素直に嬉しいし、それほど気にはしていなかった。
「花陽? 私と希は理事長先生のところへ行って来るわね?」
「せやね? ……ほな、行ってくるなー?」
「あっ、うん。いってらっしゃい」
「あっ、私も行くよ! 一応、生徒会長だしさ? ……先輩方、ご案内します」
「……それじゃあ、生徒会長さん……お願いするわね?」
絵里さんと希さんは花陽さん達にそう言い残して部室を出て行く――生徒会長としてお姉ちゃんが誘導をしながら。
とりあえず残った私達は隣の部室まで戻り、席に座るのだった。
「へぇー? 中々充実してるじゃない? 今年の研究部も」
唯一、にこ先輩だけは座らずに、研究部の棚をマジマジと眺めていた。
すると、ある1点に目が止まり――
「あら? あんた、ブルーレイBOX手に入れたのね? 良かったじゃない」
例のブルーレイBOXについて花陽さんに声をかけていた。
だけど、普通に『買った』ではなくて『手に入れた』と言うのが――なんとなく勇者のように思えていた。
「う、うん……今回は何とか入手できたよ? ……ちなみに、にこちゃんは?」
「あー、あたし? …まぁ、卒業したからねぇ?」
「「「「「えっ!?」」」」」
にこ先輩の言葉に照れながらも嬉しそうに答える花陽さん。
本当に幸せそうな彼女の表情は天使の微笑みに見えたのだけど――にこ先輩と同じく、入手と言うあたりが勇者の雰囲気にしか思えなかった。
そんな花陽さんは、にこ先輩にも聞き返す。
だけど、にこ先輩の気だるい雰囲気で紡がれた『卒業』と言う単語に私と亜里沙以外の人が驚きの声をあげる。
そんな声を聞き流して――
「アイドル研究部へ貸し出す必要もないし、部屋もいっぱいだから……2つで抑えたわよ」
そんなことを平然と言ってのけたのだった。
にこ先輩の言葉を聞いて私と亜里沙以外の人は唖然としている。にこ先輩は花陽さんと同じく、アイドルが大好
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