Track 1 両手を広げて
活動日誌5 すすめ→とぅもろう! 1
[5/5]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
《てい》ではあったのかも知れないけど、周りのみんなは普段通りのお姉ちゃん達のじゃれ合いだと感じていたのだった。
♪♪♪
「さてと。……だいぶ、落ち着いたみたいだし……隣の部屋も紹介するね?」
「「は、はい!」」
ジュースを飲み終えて一息ついた私と亜里沙を見て、続き部屋を紹介しようと花陽さんは声をかけると立ち上がり、続き部屋の扉の前まで歩いていった。
私と亜里沙も返事をしながら立ち上がると花陽さんの後ろをついていく。その後ろから凛さんと真姫さんがついてきたのだった。
まぁ、歩いて数歩の距離だから変な書き方なのかな?
花陽さんは扉を開けて中に入っていった。私達もそれに倣い、続き部屋の中へと歩いていく。
中へ入った私達の目の前には――いや、普通の空きスペースなんだけどね?
そんな空間が広がっていたのだった。
奥の方には衣装ケースらしきものがある。
私と亜里沙が釘付けになっているのに気づいた花陽さんは、ケースを開けて衣装を見せてくれた。
スクールアイドル μ's のステージ衣装。当然ライブや動画で何十回も見てきた衣装。
だけど――
こうして衣装として見るのは初めてだった。
いつもお姉ちゃん達が着ているのを見ていたから――誰も袖を通していない状態で見るのは、とても新鮮な気がした。
これもスクールアイドル μ's の横顔なのだろう。
そんな風に思える一瞬であると同時に――きっと誰よりも、お姉ちゃん達を見てきた存在なんだと感じていた。
当然主役はお姉ちゃん達なんだとは思う。だけど、この衣装達だって立派な主役なんだって思う。だから、衣装達にだって衣装達だけで輝ける場所があっても良いと思うのだった。
去年の文化祭はお姉ちゃん達にとって大事な時だった。それに、あの頃は応援する人達が多かったんだと思う。
だけど今は、応援する人達と同じくらいに彼女達に憧れている人がいるんだと思う。
だから――
今年の文化祭には彼女達の――スクールアイドル μ's の衣装展をアイドル研究部として開きたい! そんな願望を持ちつつ衣装を眺めていたのだった。
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ