Track 1 両手を広げて
活動日誌4 リッスン とぅー ・ マイ はーと! 2
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ところで凛さんがブルーレイBOXを指して言っていた幻と言うのは――DVD BOXと同じく、かなりの入手困難な状況だったからなんだって。
無理もないのかなって思う。だって相手は高画質になったブルーレイ版なんだから。
元々、DVDを持っている人達だって高画質となれば話は別!
ましてやコレクターなら購入するだろうし、そこにDVDを買えなかった人たちが加わって、更に困難だったんだろうって簡単に予想できるもん。
だけど、今回は花陽さんの愛が勝っていたんじゃないかな?
だから勇者になれたんだと思う。
だって、ブルーレイBOXを手に熱く語っていた花陽さんは本当の勇者のように輝いていたから。
そんな――自分を変えられてしまう位のブルーレイBOXなら、本当に幻の代物なんだろう。私は花陽さんの姿を見て素直にそう思っていたのだった。
♪♪♪
時間を少し巻き戻すね?
私達4人が部室の椅子に座っていると――
「……ごめぇん。アルパカの世話をしていたら遅くなっちゃって……あっ、雪穂ちゃんに亜里沙ちゃん、待たせちゃった?」
部室の扉が開いて、少し焦り気味な苦笑いを浮かべながら、花陽さんが入ってきたのだった。
彼女は飼育委員として学院で飼っているアルパカ――
そうそう! 最近赤ちゃんが出来たんだって?
まぁ、卒業式の日に真姫さんが雌のアルパ――ねぇ? 確かに私達は今日初めて見て、お腹大きいから雌だってわかったよ? だけど、お姉ちゃん達って雌だってわかっていたのかな? まぁ、その話は別に良いんだけど?
真姫さんが気づいたんだって。
って、そうそう! アルパカと言えば――
あー、うん。ごめんね? 少し話が逸れちゃうんだけど、アルパカで思い出した話をするね?
これは亜里沙に聞いた話なんだけど――絵里さんは、あのアルパカが苦手なんだって。
以前、絵里さんに――学校説明会の日に、学院でアルパカを飼っているって話を隣に座っていた他校の子達が話していたんだよ。
その話を聞き耳立てて聞いていたんだけど、私も興味があったんだよね。
だってアルパカだよ? モフモフなんだよ?
見たいに決まってんじゃん!
だから、興味があったから訊ねたんだけど――アルパカって聞いた途端、とても顔を引きつらせてイヤそうな顔をしていたんだよ。
それで亜里沙に話を聞いたら、やっぱり苦手だったみたい。
だけど、学院で飼育しているアルパカ――学院を愛する絵里さんとしては何とか克服しようとしていたんだと思う。ネットとか本とかでアルパカの飼育について調べていたみたいだし。まぁ、絵里さんらしいかな? なんてね。
花陽さんは飼育委員として、アルパカの世話をしているんだって。去年から継続して世話をし
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