36部分:第四話 八大公その二
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レダは言う。
「アテナの美ではない。アーレス様の美」
「アーレスの」
「そう。鮮血の美」
耽美な美貌をたたえたその顔に凄みのある笑みが浮かんだ。
「それこそが美だ。この世にあるべき」
「どうやら。美という観念について齟齬があるようですね」
アフロディーテの目が動いた。
「ならばどちらが正しい美なのか」
「決めるか」
三人の黄金聖闘士と狂闘士達の戦いがはじまろうとしていた。だがここで一人の狂闘士が出て来た。彼は自身の同志達を止めたのだった。
「止めておきましょう」
「リーヴェ」
三人に名を呼ばれたその男は女にも見える中性的な顔と長い金髪を持っている。穏やかな物腰だがその威圧感は。他の八大公よりも上だった。
「今ここで彼等を全員倒したとしてもこちらもただでは済みません」
「確かにな」
「それはな」
これは彼等もわかっていた。しかしここでジークがそのリーヴェに対して言う。
「しかしだ。リーヴェよ」
「何でしょうか」
「我等狂闘士は闘いを楽しむもの」
「如何にも」
ジークの言葉に対して頷く。それに関しては異論がないようだった。
「それに関してはその通りです」
「では何故止める」
ジークが問うのはそこだった。
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