付和雷同
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サファイアにルビーはやれやれと頭を振って呆れたように言う。
「なんだも何も、群れに連れ戻しに来たに決まってるじゃないか。大方そのフワンテの親なんだろうね。どうする?向こうはやる気みたいだけど」
「そんなの決まってる。フワンテは群れに戻りたくないんだろ?」
ボールの中のフワンテがコクコクと頷く。それでサファイアの心は決まった。
「だったら戻させるわけにはいかないな。フワンテを親と戦わせるわけにはいかないし……頼むぞ、カゲボウズ!」
「まあ君ならそう言うと思ったよ。ボクとしてもそのフワンテには興味があるし、手を貸すさ。行くよ、ヨマワル」
サファイアとルビーがそれぞれの手持ちのポケモンを出す。それと同時、フワライドはシャドーボールを放ってくる。カゲボウズの祟り目よりも数段巨大な闇の塊がカゲボウズを狙う。
「ヨマワル、守る」
「えっ!?」
サファイアが驚く目の前でルビーのヨマワルがカゲボウズの前に割り込み、緑色のバリアーを作る。それにシャドーボールがぶつかり、バリアーと共に霧散した。
「あんな大きい攻撃を防いだ……」
「とはいえ、まもるは連続で使える技じゃあない。ほらぼさっとしてないで、さっきのいくよ。ヨマワル、鬼火!」
「あ、ああわかった。カゲボウズ、祟り目!」
ヨマワルが鬼火で火傷を負わせ、カゲボウズが状態異常になっている敵に対して大きなダメージを与える祟り目を打つ。双子との戦いで見出した二人のコンビネーション攻撃だ。先ほどのシャドーボールほどではないものの大きな闇のエネルギーがフワライドに向かって放たれ――
「よしっ、決まったぜ!」
命中し、フワライドがわずかにのけぞる。もくもくと湧いた煙の中で、フワライドは……倒れず、相変わらず強い怒りを持ってそこにいた。
「効いてない!?」
「フワライドは体力が高いポケモンだから一撃では倒れないだろうとは思っていたけど、ここまでとはね……多分、体力の半分も削れてないよ」
フワライドは再び巨大なシャドーボールを放ってくる。今度はヨマワルに向けて。ヨマワルは機敏な方ではない。まもるは間に合わないとサファイアは判断し、今度はサファイアがフォローに回る。
「カゲボウズ、祟り目だ!」
シャドーボールと祟り目がぶつかり合う。結果は――状態異常で威力を増しているにもかかわらず、祟り目の方が押し負けた。ヨマワルが弱点のゴースト技を受けて辛そうに鳴く。
「レベルの差がありすぎるね。体力も威力も格段にあちらの方が上か……仕方ない」
ルビーが何かを決意したような、諦めたような声で呟く。
「何言ってるんだよ、まだ方法はあるさ。影分身で相手の攻撃をかわして何度も祟り目を叩き込んでやればそのうち倒れるだろ?」
「それも悪くないけれど、影分身による回避
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