付和雷同
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ちのお姉さん、ほんとに何もしてないもんね……」
確かに双子の言う通り、ルビーはロコンに影分身を命じているのみで、バトルに加わろうとしていない。このままでは劣勢だ。
「ルビー!」
「数合わせって言っただろう?……まあでも、少しはボクも「手助け」してあげようかな」
サファイアが呼びかけると、ようやくその気になったのか、ルビーはロコンに命じる。
「ロコン、鬼火!」
ロコンの口から炎がゆっくりと、しかし狙いをつけて飛んで行きマイナンに火傷を負わせる。そして……
「それじゃあボクの仕事はしたから、後は頼んだよ」
「これだけかよ!ああもう、お前に頼んだ俺が馬鹿だった!気合入れていくぞ、カゲボウズ!」
「やっぱりこれじゃ2対1ですよー。プラスル、てだすけですよー!」
「マイナン、でんげきは!」
3度目の電撃波。やはり威力は増しており祟り目でも打ち消しきれない――そう思った。その時、ルビーがサファイアに耳打ちする。
「あ〜わかったよやってやる!カゲボウズ、祟り目だ!」
内容は、もう一度祟り目を使え。自棄になって命じると、カゲボウズの前にさっきまでの二倍ほどの大きさの目の模様が出現し、巨大な闇の力がそこからあふれ出た。さっきは打ち消せなかった電撃をむしろ飲み込み、プラスルとマイナン、二体まとめて吹き飛ばす。
「え……?」
「ええええ!?どういうことですよー!?」
「そ、そんな……」
プラスルとマイナンと一気に戦闘不能にしたが、技を売ったサファイアにもどうしてそうなったのかわからなかった。カゲボウズが思いっきり撃ったからか?とも思うが、そうは見えない。
「やれやれ、知らないのかい?祟り目には状態異常のポケモンを相手に撃ったとき、威力が大きく上がる効果がある。すなわちボクのロコンが鬼火を撃った時点で君のアシストをしていたというわけさ――どうだ、見直したかい?」
ふふん、とルビーがドヤ顔をする。これもまた珍しい態度だ。
「わかった。見直したよ。なあ、ルビー……やっぱりお前、ポケモンバトルが好きなんじゃないのか?」
「……そんなことはないさ。さあ先に進もう」
そう言うルビーの表情はやはり年相応の少女のような笑顔を湛えていて。ずっとこういう表情だったら可愛い奴なんだけどな、とサファイアは思いつつ先に進むのだった。
双子とのバトルを終え、再びトウカの森を歩く。バトルに勝利したサファイアの足取りは軽く、ルビーはまたいつもの退屈そうな表情に戻ってしまったものの、機嫌は悪くないのか愛用の傘をくるくると回している。
「ん……あれ、さっきの?」
すると上から、さっき空を飛んでいたポケモンのうち一匹がふらふらとこちらに降りてくる。
「どうやらフワンテの方みたいだね。彼らが群れから
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