付和雷同
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うから教えてあげると、付和雷同っていうのは主体性がなく、他人の言動に左右されること。
君のポケモンバトルはチャンピオンの真似ばかりで君らしさ、君のポケモンらしさがないんだよ。まあ君はチャンピオンに憧れているからだ、そう言うんだろうけどね」
「……別に、俺が自分で憧れてやってるんだ。だったら俺らしいって言ってもいいんじゃないのか?」
「ま、サファイア君がそう思うのを止めはしないさ」
ルビーはそこで話を打ち切って、すたすたと歩き始めてしまう。相変わらずルビーの行動はよくわからないままだ。聞く前よりもむしろ疑問が増えて、もやもやした気分でついていく。
(俺のポケモンバトル、か……考えたこともなかったけど、でも俺のあこがれはシリアだ。俺もああなりたい。それでいいじゃないか)
今は気にせず、彼を目指して歩き続けよう。そう考えた。その一方で、サファイアの前を歩くルビーはこんなことを考えていた。
(……それにしても、なぜフワライドの群れがここに?普通なら考えにくい……何せシンオウ地方のポケモンだ。ただ流れてくるには、遠すぎる)
考えてみるが、答えは出ない。二人はトウカの森へと入っていく。
フワライドの群れは、キンセツシティを目指していた。
トウカの森は、ケムッソやその繭の多い鬱蒼とした場所だ。度々出くわすそれらをナイトヘッドで追い払いながら先へ進む。すると、双子と思わしきそっくりな幼い少女二人に出くわす。
「そこのお兄さんとお姉さーん」
「リリスたちとポケモンバトルするですよー!」
相手が二人、こっちも二人ということで、少女達は明るくダブルバトルを申し込んでくる。サファイアとしては勿論OKといいたいところだが、ルビーは露骨に面倒くさそうな顔をした。いつも退屈そうだしサファイアが迂闊なことをいうと呆れた顔をすることも多いルビーだが、こうまではっきりと感情を示すのは珍しかった。
「嫌だね。バトルがしたいならそこの彼とやってくれたまえ」
「おい、ルビー……子供相手にその反応はないだろ」
「……ボクはこういう子どもは嫌いなんだよ。元気だけ良くて、人の言うことを聞かないから」
さすがに初対面の相手に面と向かって嫌いというのは憚られたのだろう、サファイアに耳打ちするルビー。
「お姉さんはポケモントレーナーじゃないんですか?」
「お腰につけたモンスターボールが見えてるですよー。ならバトルですよー!いくです、プラスル!」
「あっ、私も……出てきて、マイナン」
双子がそれぞれのポケモンを出す。ルビーの言う通り、元気さのあまり人の話はあまり聞けないらしい。それ見たことか、と言いたげにルビーは顔をしかめた。
サファイアはポケモンバトルはしたいし、ここで無碍にするのはさすがに可愛そうでは
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