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幽雅に舞え!
謎の博士、ティヴィル
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!これで終わりで……」

だが、この時運はサファイアたちに味方した。レアコイルの動きが金縛りにあったように固まり、電撃波を出せないでいる。

「おやぁー?おやおや、いつの間に金縛りを……?」
「え……?い、いや!そう、僕はあなたが攻撃した瞬間に金縛りを発動していた!これであなたのレアコイルはもう電撃波を打てない。
勝負はまだ、これからだ!」

……本当はサファイアはそんな命令は出していないし、カゲボウズも金縛りを使ってはいない。

サファイアですら気づいていないが、これはカゲボウズの隠れ特性「呪われボディ」によるものだ。実戦経験が少なく、また野生のポケモンもまだノーマルタイプの技しか使ってこないが故に気付く機会がなかったのだ。

(何だか知らないけど助かった……こんな時こそ、チャンピオンみたいな幽雅な勝負をするんだ)

「それに、影分身をしたのだって意味がある。カゲボウズ、必殺・影法師だ!」

ユキワラシとの戦いで見せた無数の巨大な影を作る技をもう一度放つ。巨大な影法師が空からレアコイルを睨み、レアコイルを確かにおびえさせた。

「ほぉーお?面白い技を使いますねえ。

ならば私のレアコイルの研究成果を出しましょぉーう!レアコイル、トライアタック!」

「何っ!?」

トライアタックは炎、氷、電気の三つの属性を同時に放つノーマルタイプの技。ゴーストタイプのカゲボウズには何ら効果はないはずだが……そう思って、不審げな顔をする。
3匹でくっついているレアコイルの体が、正三角形を維持したまま離れる。そしてそれぞれのコイルが電磁波を放ち――その正三角形に、エネルギーをためる。

すると……本来ならば3種の属性を併せ持つはずの攻撃が、純粋な炎の塊となって放たれた。その威力は炎タイプの技のそれと変わらない。

「か……躱せカゲボウズ!!」

なんとかカゲボウズは攻撃をかわす。だが作った分身のほとんどが炎で消滅し、またそれによって巨大な影法師も消えてしまった。それを――否、自分の実験成果を見たティヴィルが哄笑する。

「ハッーハッハッハ!素晴らしい!これぞトライアタックの三種の攻撃から任意の属性を取り出すことに成功した新トライアタック!これで私のレアコイルは炎タイプと氷タイプの技が使えるよぉーになったということです!

では……今度は氷のトライアタック!」
「させるか、カゲボウズ影打ち!」

トライアタックを打たれる前に勝負を決めてしまおうと影打ちを放たせる。……がサファイアは忘れていた。影うちの威力はそう高くない。

カゲボウズの影打ちは命中したものの、レアコイルを倒すには到底及ばず……むしろ焦って技を放ったことで大きな隙を作ってしまった。三角形の冷凍光線がカゲボウズに命中し
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