暁 〜小説投稿サイト〜
『チロの物語』
『幸せ』

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僕が目を覚ますと
可愛い可愛い
ちっちゃな猫が
居たんだ。
すんごい小さい。

...ちょっと
怖くなったくらい。
[死なないでね...]
あまりにも
小さくて心配...。

すると、お母さん猫が
こう言ったんだ。

『みんな、こんなに
小さかったんよ。
みんな、おんなじ。
頑張って生きてこぉ』

僕も、こんなに
小さかったんだ...
此処に来て体は
大きくなったよ。
でも、大事なことを
今からまだまだ
知っていくんだな
って思った。

流那チャンが来た。
赤ちゃん猫だけに
見たこと無い
ゴハンをあげてる。

お母さん猫が言う。

『おちちだけじゃ
もう足りんくてね...
流那チャンがおって
ゴハンがあって
安全な場所がある。
幸せやねぇアタシ達は...』

『...うん!
あの子たちも絶対
大きくなるよっ♪』

『...』

なんだか
お母さん猫は
悲しそうだった...

流那チャンが今度は
お母さん猫にも
見たこと無いゴハンを
持ってきた。
僕にはいつもの。

一生懸命頬張る
お母さん猫を
流那チャンは撫でる。

『シッカリ食べてなぁ。
オッパイいっぱい
出したげてなぁ...
頑張ってなぁ。
流那も出来ることは
何でもするから』



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