第5話『蘇る魔弾!解き放たれた女神の意志!』
[19/21]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
、健気で優しい少女からそんな言葉が出てくる?
ティッタの人となりを知る凱は、彼女が決して他人を罵るようなことは口にしないと思っている。
だが、今さっき、彼女は確かに相手の存在を否定する……死ねと言った?
なぜ?どうして?どうしてなんだ?
ティッタ?は指鉄砲を構えて「バン」とはじいた。
「やめろぉぉぉ!!!」
本能的直感で、凱は叫ぶ!両手のGストーンが警鐘を鳴らすように、深緑色に激しく輝く!
瞬間、遥か地平線の彼方で、『黒と銀が絡み合った一条の光』が天空を貫いた。気のせいか、凱には誰かも一緒に貫いたかのように見えた。
(確か、あそこはモルザイム平原だったと思うが……まさか!)
確か、言っていたな。モルザイム平原で迎え撃つと。その推測は確信へと変わり、凱の表情を青ざめる。
『邪魔しないでよ?おかげで弓の力が一瞬、緩んじゃったじゃないの。あーあ。ザイアンって子はなんか九死に一生を得たみたいだし』
そんな事知るかといった感じで、凱はティッタ?に問いつめた!
「聞くぞ!お前は一体誰だ?」
『ふふふ♪あなたなら既に察しが付くのではなくて?』
ティッタの身体を、凱の心を弄ぶ存在とのにらみ合いはしばらく続いた。
ある感覚器官のうづきが、凱に一つの確信をもたらす。
「……超越意識体?」
『貴方達の認識でで言えば、そうなるわね。翆碧の魔王と深緑の聖母は元気でやっているかしら?』
間違いない。ティッタの意識同調器官に乗り移っている。
そして、はっきりと分かった。ティッタもまた超越体の一人なのだと。
『アルサス・セレスタの町・中央広場』
ティグルとエレン率いるジスタート軍は、戦勝して帰ってきた。
付き人のバートラン等は、知らせを真っ先に領民に知らせるため、一足早くセレスタの町へ帰ってきた。
快勝と言っていいくらいの、自軍の損耗率。
対して敵軍は統率をとれず、蜘蛛の子のように散りばめていく本陣戦力。
願うは生存。意志は逃亡。
――全ては、黒き弓が勝利を掴み取った――
明確な指示はなく、その指示を出すべき男は戦場から逃亡を図ろうとした。父上からお借りした、御自慢の飛竜を駆って――
しかし、赤い髪の若者の「一矢報いたい」という意志に呼応したのか、黒弓は発音した。いや、したように感じたのだ。『竜を撃ちなさい』と。
さらに、エレンの銀閃とも呼応して、ザイアンの駆る飛竜ごと打ち抜いたのだ。
相変わらず、この弓は不気味な事ばかりだ。
心の弓弦を……引く!
的知らずな黒い光は、確かな矢となって、標的に命中する!
――……一瞬、力が緩んだのは気のせいだろうか?――
上空から沼に堕ちた飛竜と
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ