Track 1 両手を広げて
活動日誌3 のーぶらんど・がーるず! 2
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、すぐに気づいて苦笑いを浮かべて謝罪した。
そう、入部届の1枚目は担任の先生へ――2枚目を部活動の部長へ提出する慣わしがあるのだった。
もちろん、これも繋がりの1つなのだろう。
確かに部活はクラスの管轄外だけど、学院生活の一環なのだ。担任の先生は、自分のクラスの生徒が何の部活に入ったのかを知っておく義務がある。
そこで1枚目を受け取った先生は、名簿の備考欄に部活の記入をしているのだった。そして2枚目を受け取った部長は、各部活に手渡された名簿に新入部員の名前を書いて、生徒会と部活の顧問へ提出する。
つまり――
担任の先生、部活の部長、生徒会――私達が学院で生活する上での近しい主軸。全員に把握してもらう為なのだった。
そして、担任の先生に先に提出をしなければいけない理由。
担任の先生は2枚綴りの1枚目を受け取って、2枚目に承認の判を押す――その判のないものを部長は受け取ってはいけない。そんな規則があるからだった。
もちろん承認の判を押さない先生はいない。ただ判を押すだけ。
だったら、承認の判なんて特に必要ないのかも知れない。
でも、これは押すことに意味があるのではない。
あくまでも部活動は学院生活の一環なのだ。
確かに部活動は生徒主体で活動しているものではあるけど、だからと言って学院を無視して活動できるものではない。
そう言う意味での敬意と礼節を重んじる校風が生み出した通例行事なのだった。
そして、そんな敬意と礼節を重んじるから転写されない2枚綴りの用紙なのだろう。担任の先生にしろ部活の部長にしろ、目上の人達なのだから。
キチンと手書きで書くべきだから――手元にある入部届を眺めながらそんなことを思っているのだった。
♪♪♪
「「失礼します!」」
「……失礼しまーす!」
「「!?」」
そんな訳で、お姉ちゃんと共に教室を離れた私達は職員室へとたどり着く。
私と亜里沙は扉を開けて声をかけて中へ入っていく。
そう、職員室に用があるのは私と亜里沙だけ――のはずなのに!?
何故か背後から、お姉ちゃんの声がして驚いて振り向くと、微笑みを浮かべながら私達の後ろを歩いてきていた。
いや? なんで入ってきているのよ? まぁ、無視して先生のところへ行こうっと!
「先生……入部届を持ってきました」
「……あら、やる気ね? ……はい、確かに受け取りました……じゃあ、これね?」
「「ありがとうございました」」
私達は担任の先生の前まで足を進めると入部届を差し出した。
先生は私達の
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