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Track 1 両手を広げて
活動日誌2 あいしてる・ばんざーい! 2
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ろう。 
 そんな風に私の想いを感じ取ってくれたから――お姉ちゃんと向き合い自分達の進む道を話した時、とても前向きで希望に満ち溢れた表情でいられたんだと思う。

 お姉ちゃん達を見続けてきた私達――だけど、私達はお姉ちゃん達だけを見続けてきた訳じゃなかったんだ。
 亜里沙は私を見続けてくれた。だから、私が引っ張った手を振り(はら)わずに――自分の足で、一緒に前へ進んでいくことを決めた。
 そして、私は亜里沙を見続けてきた。だから――
 私もお姉ちゃん達や亜里沙の内面の想いや伝えたいことに惹かれて――私自身がスクールアイドルに憧れて、自分の足で前へ進み出せた。
 亜里沙と一緒にスクールアイドルを目指そうと思えたんだって考えている。
 
 私と亜里沙は同じような環境だった。
 姉がスクールアイドルのメンバーなこと。姉の背中を見続けてきたこと。同じ中学だったこと。スクールアイドル μ's を応援していたこと。
 共通点は多かったと思う。
 だけど、決して――2人が今、こうして互いの隣にいられる理由にはならない。
 
 私達が一緒にいられる理由。
 それは、お互いを見続けていたから――お互いに惹かれあっていたから。
 そう、親友だったから――それだけなんだろう。

 そんな2人だから――
 一緒に前へ進む為、私達のスクールアイドルを始める為。
 スクールアイドルになる為に音ノ木坂に入学したのだった。

♪♪♪

 私達の心境(しんきょう)と言うか意気込(いきご)みのようなものは、お姉ちゃんや絵里さんには話をしている。別に周りに隠すような話でもないから、特に口止めもしていなかった。
 だから、お姉ちゃん達の口から他のメンバーに伝わっていてもおかしくはない。当然真姫さんも知っていたんだろう。
 それが真姫さんが的を得ていないと悟り、自己完結した理由だと思う。

「……貴方達、腕立て伏せって出来る?」
「「えっ?」」

 真姫さんは唐突に、そんなことを聞いてきた。私達は驚きつつもその場で腕立て伏せを始める。

「……あら? けっこう出来るのね?」

 真姫さんは少し驚いて、そんな風に言った。
 だけど、すぐさま含み笑いを浮かべると――

「それなら、その状態で笑顔が作れるかしら?」

 そんなことを言ってくる。

「「…………」」

 私達は驚いて顔を見合わせる。そして、同時に微笑みながら――

「「〜♪」」
「……えっ!?」

 笑顔で μ's の――さっき真姫さんが幸せそうに弾き語りをしていた曲のリズムに合わせて、腕立て伏せをしながら歌い始めたのだった。
 当然そんなことをするとは思っていない真姫さんは驚きの声をあげる。
 私達はそんな真姫さんを笑顔で見上げな
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