−限界バトル−
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い、万丈目は――
「な……」
――まるで何事もなかったかのように立つ、《No.77 ザ・セブン・シンズ》の姿を見た。
「《No.77 ザ・セブン・シンズ》は、エクシーズ素材を一つ取り除き、あらゆる破壊を無効にする」
いくつものナンバーズを経由して現れた《No.77 ザ・セブン・シンズ》には、まだエクシーズ素材が三つ残っている。つまりあと三回までは、《おジャマ・デルタ・ハリケーン》すら意にも返さない破壊耐性効果を発動することが出来ると、残る手札は一枚の万丈目に突破することは不可能だった。
「オレは……」
ターンエンド。万丈目の脳裏にその一言が刻み込まれる。ミスターTのフィールドにはセブン・シンズが一体のみに対して、万丈目のフィールドは守備表示のおジャマ三兄弟。次のターンくらいは壁として耐えられる可能性もある……
『……万丈目のアニキ?』
「……バカかオレは! 攻め込まないで勝てるデュエルがあるものか!」
そんな弱気な思考を、おジャマ三兄弟から向けられた視線に気づいて振り切ると、万丈目は一枚の魔法カードをデュエルディスクにセットした。
「オレは魔法カード《馬の骨の対価》を発動! フィールドの通常モンスターをリリースすることで、カードを二枚……ドローする!」
通常モンスターである《おジャマ・ブラック》をリリースし、万丈目はデッキからカードを二枚ドローする。自らを守ってくれるモンスターを捨て、デッキの中から可能性を掴む行動に出た万丈目が掴んだ、二枚のカードは――
「通常魔法《強制解放》を発動! フィールドのエクシーズモンスターの素材を、全て持ち主の墓地に送る!」
「何?」
まずはエクシーズ素材を取り除く魔法カード《強制解放》により、ミスターTの《No.77 ザ・セブン・シンズ》のエクシーズ素材は全て墓地に置かれた。元々、エクシーズ素材がなければバニラ同然であるエクシーズモンスター――ナンバーズ対策に投入されたカードだったが、目論見通りの活躍となった。
「そしてオレは最後の手札! 《死の床からの目覚め》を発動する!」
万丈目の最後の手札――魔法カード《死の床からの目覚め》は、墓地のモンスターを手札に戻すという、《死者転生》と同様の効果。ただし手札コストの代わりに、相手プレイヤーに二枚カードをドローさせる、という相互互換的なカードであり、ミスターTにはカードを二枚ドローさせてしまう。
「……何を手札に加えようと、セブン・シンズに勝てるモンスターはいたかな?」
「オレが手札に加えるモンスターは――」
しかし、どうせ万丈目の手札は0。このターンで決着をつける気ならば、相手に二枚ドローさせるのもさしたるデメリットではない。万丈目の墓地には確
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