355部分:第四十八話 幻影の罠その七
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第四十八話 幻影の罠その七
「カミュ様!」
「来ました!」
それを見て青銅の者達が一斉に叫ぶ。
「このままじゃ」
「危ないです!」
「わかっている」
カミュはその彼等の方を振り向かずに返すだけだった。
「それはな」
「ではどうされるんですか?」
「一体」
「見るのだ」
こう言うのだった。言うだけだった。
「このアクエリアスのカミュの技の一つ」
「むっ!?」
「動いたか」
「フリージングコフィン!!」
右腕を前に突き出し技の名前を叫ぶ。すると。
インプ達の周囲を瞬く間に氷が覆っていく。そうして一瞬に。彼等は氷の中に閉じ込められてしまったのだtった。
「こ、氷が俺達を!?」
「まさかこれが」
「そうだ。このアクエリアスのカミュの技の一つ」
カミュは言うのだった。
「フリージングコフィンだった」
「くっ、逃げられん・・・・・・」
「このままでは」
インプ達は氷の棺の中に閉じ込められていく。そうして遂に。彼等はその氷の棺の中で動かなくなってしまったのであった。
「全ての雑兵達が氷漬けに」
「これが黄金聖闘士の技だっていうのかよ」
それを見た青銅の者達はそれを見て思わず驚きの声をあげた。
「すげえ・・・・・・」
「俺達とは比べ物にならねえ」
「これで終わりではない」
だがカミュはまだ言うのであった。
「これでな」
「といいますと」
「一体」
「今はただ封じただけだ」
それだけだというのである。
「しかしこの氷はさらにその温度を下げていく」
「ってことはつまり」
「あの連中は」
「そうだ。この氷の中で完全に死に至る」
それだというのである。
「マイナス二〇〇度の中でな」
「マイナス二〇〇ですか」
「そこまでの寒さなら絶対に助かりませんね」
「幾ら連中でも」
青銅の者達はその温度を聞いて思わず唸ってしまった。そこまでの冷気になると彼等とてすぐに息絶えてしまう程のものである。だからだ。
「じゃあカミュ様、今回はこれで終わりですね」
「カミュ様の勝利ですか」
「いや、まだだ」
カミュは勝利だとは言わなかった。
「まだだ」
「まだ!?」
「ですがもう狂闘士達は今は」
「くっ、遅かったか」
ここで一人来たのだった。それは一人の狂闘士だった。
「インプ達は全員倒されてしまったか」
「んっ!?貴様は」
「その赤黒い鎧を見たところ」
「そうだ。狂闘士だ」
彼もまた青銅の者達の問いに対して答えるのだった。
「伯爵、グラシャラボラスのリュート」
彼は名乗った。
「以後知っておけ」
「グラシャラボラスの魔神か」
カミュはその名乗りを受けて彼にその目を向けるのだった。
「何故ここに来た」
「この者達の指揮を執る為に
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