009話
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る、仕事の関係上ライセンスがいるイルミにとってそれは不都合。そして辿り着いた答え、それが合格してからゴンを殺すと言う物。ネテロもそれをルール上は問題ないと断言してしまう、キルアはゴンを守る為には兄を倒さなければならない。だが兄との実力差はハッキリしている
―――勝ち目のない相手とは戦うな―――
頭の中に深く突き刺さっている言葉が何度も何度も木霊して来る、イルミの口からも同じ言葉が響いてくる。脳を麻痺させる冷たい絶対零度の声が。レオリオの必死の声援も伝わらない、聞こえてこない。近づいてくるイルミの手が頭に触れようとした時、小さく、懇願するようにイルミよりも無機質に言った。
『まいった』
その言葉が戦いに終止符を打った。それを聞いたイルミは先程の言葉は冗談だと悪びれないように吐き捨て、そしてキルアに友達を作る資格などないと言った。
「だぁあああくそっっ!!!」
「な、なんだぁ!?」
思いっきり顔を上げた、バックが地面へと降りる。そんな事などどうでも良い、異様なほどむしゃくしゃする。これからゴンたちの目的地はキルアが戻ったとされる自宅、ククルーマウンテン。イルミ曰く教えてもどうせ辿り着けないという場所。そこへ向かってキルアを連れ戻す、単純なことだ。それなのに、自分が行けないと言うのがいように腹が立った。
「そりゃイラつくだろ!俺だって直ぐ行きたかったのにチケット取れませんだぁ!?どんだけ運ねえんだよ俺!!」
「はははっドンマイだってシャネル」
「慰めるなゴン!なんか惨めになるわぁ!!」
そうククルーマウンテンがあるパドキア共和国へと行ける飛行船、最も早い飛行船の空きはたったの3席。じゃんけんをした結果、シャネルのみがパドキア共和国へと向かう事が出来なくなってしまった。っというよりも大きな問題があった。
「はぁっ……まあいい、行くんなら俺の代わりにしっかり連れて帰ってこいよ」
「そっか行かないんだっけシャネル」
「ああ。迎えに行くならきっちりと戸籍やらの手続きを終わらせてから行くとするよ」
シャネルの最初の目的は身分証明の確保、そのためにハンターライセンスを取りに来た。その目的自体は達成している、なら今度はそれを元に戸籍などを作って貰わなければならない。これからライセンスを元にちゃんとした社会に認められた人間になりに行く。
「到着はちょっと遅くなるだろうな、まあ直ぐに追いつくからよ。なんならさっさとキルアを連れ戻して貰っても構わないぜ」
「へへへっ競争みたいだね」
「だな、クラピカ。キルアの事がすんだら早速指導に入るからな」
「ああ解っている」
最後にそれだけを確認するとシャネルはゴン達とは反対の道を進んで行く。暫しは別れになるが直ぐに会う事になる………
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