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嫌われの忌み子あれば拾われる鬼子あり
第1章 第4話 忌み子は忌み子
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うだ」

ルイスは3人を順番に見回す。3人とも最初は俯いていたが、ルイスが見回していると感じると顔を上げてエグルと同じように静かに頷いた。

「メルは、逃げてきた子だ。メルは小さい頃から魔力が高く、神童と呼ばれるまでだった。でもそれがダメだった。メルは人体実験を受けていた。理由は簡単、神童の細胞を取り神童を量産する。つまりは使い捨ての戦力を増やし尚且つ強い生命体をつくるため…だ」

同じくメルにも視線を送る。メルは笑いながら頷いた。

「そしてクリスだが、聞いているとは思うけどクリスは元々貴族だった。私とはほとんど縁のない家系ではあったのだけどね。クリスはその家系を嫌っていた。日々村民を虐げ、汚職に塗れ、クリスに対してもまったく興味を示さなかった。そしてクリスはその家系を家ごと燃やし、二町ほど離れた私の屋敷まで来たというわけだ」

「そんな事もあったな」

など呟いたクリスは、少しだけバツが悪そうな感じにルイスを見て

「今聞いたとおり俺は罪人だ。でも一応バレてないんだけどな、だから今もこうしてここで働いていける。ていうか、バレてるバレてないとか関係ないんだよな、俺でも罪の意識はある、お前だってあるかもしれない。でも、俺とお前は違うだろ。俺は自分でやった、でもお前が村に災厄をもたらしたとかはたまたま起きた事だ。もしかしたら本当かもしれないが確証はないんだからな、だからお前がそんなに背負い込む事じゃない」

「でも僕は忌み子だ…角が小さい…生まれてから3年間ずっと声もあげず目も開かなかった…村からも、家族からも見放されてた…」

重々しくルイスの口からそれは告げられる。そして椅子から立ち上がり言葉はそのまま繋がれる

「兄さんだけだった…兄さんだけが僕を見てくれた。兄さんは天才だった…小さい頃から現存する鬼の中でも最強だったんだ…兄さんは僕の憧れだった、救いだった、最後の…縋りつくための存在だった…そんな…そんな兄さんを…鬼の一族を…王国軍の兵士達が….タロットの騎士達が滅ぼしたんです。僕を残して…僕が、残ってしまって……」

1度目を伏せた後開いた時には青白い光が目の周りを覆っていた。

「だから…俺の野望はタロットの騎士を根絶やしにする事だ…ルイスがタロットの騎士と聞いて倒れたのは一族の事を思い出したのが原因だ」

「君が、ルイスの兄…だね」

「そう、レイジャル・テスタロット通称レイ。正真正銘ルイスの兄だぜ。ルイスの主殿…ん?」

カルロスに挨拶した。その姿を見た使用人達が驚きに声も出せておらず、呆然とその姿を見ていた。
ふと、レイがマリーの方へと向かい座っているマリーに目線を合わさるように少ししゃがむ。それをマリーは自分の肩を抱きながら見ていた。

「お前…恩恵…いや恩賞持ちか。ふーん…
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