Track 1 両手を広げて
活動日誌0 ミュージック・スタート! 2
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」
私達の脳内に響いたはずの掛け声が何故か鼓膜から聞こえてきた。
思わず壇上を見つめると、お姉ちゃんが天高くピースサインを掲げていた。
会場内には笑い声が溢れている。壇上袖では頭を抱える海未さんと、それをなだめることりさん。
どうやら、お姉ちゃんの突発的な行動だったんだろう。
ううん――突発的な行動なんかじゃない。そして前言撤回。
お姉ちゃんはずっと私を気にしていたんだね?
だから私達を応援する為に掛け声をかけてくれたんだね?
その証拠に掲げた腕を水平まで下ろして満面の笑みでピースサインを私達に見せているお姉ちゃん。
本当に、もぉ――お姉ちゃんには敵わないな?
私はお姉ちゃんに向かって、そんな意味合いの苦笑いを返すのだった。
♪♪♪
こうして、私の音ノ木坂の学院生活は暖かさと希望に満ち溢れた空間の中、始まるのだった。
まだ先のことなんて何も見えてこない――当たり前だ、今日入学したんだから。
だけど――
3年後の卒業式。
この制服を身に包んで校門を最後に通る時に、やりきったって。駆け抜けたって。
亜里沙に、両親に――そして、大好きなお姉ちゃんに!
胸をはって笑顔で答えられるように。
私、高坂 雪穂は学院生活を全力で楽しむ!
そんな決意を胸に秘めながら、この学院を眺めているのだった。
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