Introduction (プロローグ)
活動日誌♪ センチメンタル ・ ステップス!
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っているんだろうなぁって?」
「――えっ?」
「別に無視をしていた訳じゃないんだよ? ただ、ね? ……落ち着いてから全員で言ってあげようって思っていたからさ?」
「――な、何を?」
「制服……良く似合っているよ? 入学おめでとう!」
「雪穂、おめでとう――似合っているわよ?」
「……まぁ、その、なんだ? おめでとう。似合っているぞ?」
「…………」
「――って、雪穂が泣いてるー!」
「大声ださないの! 近所迷惑でしょ?」
「あぅ……ごめんなさい」
「ほら、雪穂も涙を拭きなさい……もう出かける時間でしょ?」
「う、うん……ありがとう」
誰も何も言ってくれない。自分の制服姿は二番煎じで新鮮味が薄れているのかも……そんな風に考えていた彼女へのサプライズ。
彼女は嬉しくて溢した涙を、笑顔を浮かべて、人差し指でふき取るのだった。
ところが母の言った言葉に反応して慌てていたのは穂乃果の方だった。
新入生は親と一緒に普通に登校すれば問題がない。
しかし、生徒会長である穂乃果は、早めに登校して入学式の準備をする予定だった。
それを思い出した穂乃果は、脳裏で親友の怒った顔でも想像したのか……顔を青ざめて、慌てて部屋を飛び出して行ったのだった。
そんな慌しい姉を眺めながら、もう一度鏡に映る自分を眺めて、優しく微笑んでから部屋を出る雪穂なのであった。
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