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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第六十話 巻き返しは可能でしょうか?生き残りは可能でしょうか?
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」
「安全弁?」
「内乱に対するっていう限定詞が前につくけれどね。自由惑星同盟と戦争を継続していたために内乱に傾倒することがなかっただけで、貴族の力が強まっている今日は皇帝の威厳なんて無力だわ。古来の日本とかいう国でいう応仁の乱以降の朝廷や神聖ローマ帝国がいい例じゃない。それらに限らずともだいたい末期の力が衰えた王朝時代には貴族や豪族たちが争うっていう図式になっているしね。私たちの前世だって、そうだったでしょ?」
「そうよね・・・・。」
吐息交じりにフィオーナは答えた。ティアナの言うことは当たっている。
「私たちのやらなくちゃいけないことは、ラインハルトをなるべく早く元帥に昇格させて宇宙艦隊を掌握させ、さらに自由惑星同盟の侵攻を許す糸口を作らない状態にしておき、かつ貴族連合軍との戦いを短期決戦で終わらせるという事ね。」
考えれば考えるほど、無理難題に思えてくる。ラインハルトが元帥ならともかく今は一介の大将に過ぎないのだから。
「いっそラインハルト本人に聞いてみようかな。」
独りごとのようなフィオーナのつぶやきをティアナは聞きとがめて、えっ、と声を上げた。
「ラインハルトに聞いてみるの。『もし内乱が起こったらどうする?』って。ブラウンシュヴァイク公につくかリッテンハイム侯につくか、それとも独立独歩の路線を歩むか。それによって私たちの立てる戦略・政略は大きく変わるわ。考えるのはそれからでも遅くはないと思うの。」
フィオーナの言葉にティアナはしばらく考え込んでいたが、やがて顔を上げて、
「そうよね。私たちが決めるんじゃ意味ないもの。ここはラインハルトに決めてもらうことにしましょ。」
あれこれと悩んでいても意味はない。ラインハルト自身の考えを聞くこと、まずはそこから始まるのだ。
* * * * *
他方、フェザーン回廊付近エル・ファシル星域に交渉のテーブルを移動させた帝国と同盟の第二回目の交渉は遅々として進まなかった。あらためてルビンスキーの仲介があったにもかかわらず、双方はまず互いの非難を行うところから話を始めたのだった。これまでの双方の立場からは冷静すぎると言われた第一回目の交渉の様相とはガラッと異なっている。
「ですから、我々の失態だと正直に認めておるではないですか?この上何をお求めになるのですか!?」
ピエール・サン・トゥルーデは度重なるブラウンシュヴァイク公とリッテンハイム侯爵の様々な皮肉、トゲ、毒にさすがに我慢の限界に達したのか、声を荒らげた。
「よろしい!!ならばお好きなようにすればよいでしょう!!即刻帝国に戻り、戦備を整えて再び攻め寄せてくるがよろしい。我々にも矜持があります。あなた方の靴底をなめ続けろなどと言うのであれば、それ相応の対価を支払ってもらいましょう。まだまだ余力がある相手に対しての一方的な要
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