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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第六十話 巻き返しは可能でしょうか?生き残りは可能でしょうか?
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なだめるように諭していた。
「エレイン、私だめかもしれない。今のままじゃ冷静に話すことなんてできない。いったん通信を切るわよ・・・。」
一方的に通信を切ったアレーナは自室のベッドに身を投げるようにして飛んだ。ボフッ!というこもった音と共にスプリングが激しくきしんだ。そのまま幅の広いふっくらとした枕に顔を押しつけたままアレーナは動かなくなった。



* * * * *
フィオーナの端末に連絡があった。見るとヴァリエからである。「どうしたの?」とディスプレイを開くと、いつになく憔悴した友人がいつにない支離滅裂な言葉で事情を話してきた。うんうんとうなずきながら聞いて、
「普段怒らない人から怒られたらいつもよりもずっとへこんじゃうものね。わかるわ、その気持ち。」
フィオーナは優しく言った。
「気にするな、って言っても気にしちゃうだろうから、まずは落ち着くことだけ考えて。私たちが引き受けるから。ね?私が紹介したローズヒップティーでも飲んで、ベッドに横になっているといいわ。」
親友をなだめて通信を切ったフィオーナは、ティアナに視線を向けた。
「あのヴァリエがあそこまでうろたえるなんてね。通信に参加しなくてよかった。ここで聞いたことはぜったいアイツには言わないでおくことにするわ。」
前世からティアナとヴァリエはいがみ合っているが、いざというときには相手を気遣う優しさを見せるのである。
「で、フィオ。どうするの?」
「教官に相談してみるわ。でもこういうのは時間がいい薬だと思うの。今何を言ってもアレーナさんの頭の中はカッカして何も受け付けられないと思うの。」
まぁ、そりゃそうよね、とティアナは同意した。
「少し時間をおいて話してみるわ。たぶん教官もそういうふうにしろっておっしゃると思うし。」
それよりも、とフィオーナは話を別の方面に向けた。
「ヴァリエが話したこと、どう思う?もしここで内乱が勃発したらラインハルト陣営としては単独で乗り切れると思う?」
「不可ね。」
ティアナは短く、だが、断定的に言った。
「ブラウンシュヴァイク公もリッテンハイム侯も先年のバウムガルデン公爵領地を接収して勢いが上がっているわ。原作ですらリッテンハイム侯は艦艇40000~50000隻(もっともそれはリッテンハイム侯爵派閥が少なからず入っているんだろうけれど。)を有していたのよ。今現在の具体的な戦力は不明だけれど、それより少ないってことはないと思う。ブラウンシュヴァイク公はそれ以上の戦力を持っているわ。それに・・・・。」
「それに?」
「双方が正規軍を抱き込まないはずはないでしょ?名目なんていかようにもたてられるわ。ねぇ、フィオ。私今ちょっと思ったんだけれど、ある意味自由惑星同盟と戦争が続いていたってのは一種の安全弁だったんじゃないかって気がするの。
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