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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第六十話 巻き返しは可能でしょうか?生き残りは可能でしょうか?
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なのに、私たちはあなたの甘さを責める様な事を言ってしまって、申し訳ないと思う。あなたからそんなに狂気じみた言葉を並べたてられるのはとても嫌なのよ!聞いていられない!』
「エレイン・・・・。」
アレーナは口をつぐんで黙り込んだ。エレインは何も言っていないし、せめてもいない。だが、彼女は敢えて二人して自分を責めているふうに見せることで、アレーナのヴァリエへの怒りを軽減しようとしていたのである。その気持ちを思いやったアレーナは内心申し訳ないと思ったが、いったん火がついた怒りはなかなかおさまらなかった。
確かにフラストレーションが溜まっていた。「後方にしかいない人間や軍属になって一方的な面でしか支援をしない奴らが何を言っているの!?」と思っていたのは事実である。それがヴァリエに言われた言葉をきっかけに一気に火を吹き出してしまったのだ。我ながら大人げないと思ったけれど、言い出した言葉は簡単にはひっこめられなかった。
『ごめんなさい・・・・。私が悪かったわ。』
ヴァリエがいつになく沈痛な面持ちで頭を下げた。
『あなたにこんなことを言っても今更かもしれないけれど、私たちよりはるかにずっと前からあなたと主席聖将はラインハルトたちのために心を砕いてきたのだったわね。その事実を無視して、あなたを責めるようなことばかり言って・・・・申し訳ないわ。』
「二番煎じで謝られてもね。」
アレーナは怒りの余韻がこもった眼をヴァリエに向けながら言った。
「お嬢ちゃん。あなたに言われなくたって内乱がもたらす危険性なんて、それに伴って犠牲になるであろう人間の数なんて、十分に私は知っているわよ。でも、だからと言って私たちがブラウンシュヴァイク公やリッテンハイム侯を暗殺してもいいわけ!?まるでシャロンと同じやり口じゃない!!くだらない!!害虫が成長する前に幼虫の時に殺してしまおうなんて!!!じゃあ、そいつらが成長して何も害をなさなかったら、殺した人間は何て説明するわけよ!?言ってみなさいよ、ヴァリエ!!」
アレーナが怒り心頭でヴァリエにディスプレイ越しに詰め寄った。普段のアレーナからは想像もできないような激しい調子だった。
「言えないでしょうが!!頭の固い正義ぶった融通の利かないバカ女!!!あんたなんかとはもう口もききたくないわ!!!」
ティアナ以上の怒りようだった。こんなアレーナは前世ですら二人は見たことはない。ヴァリエの眼が衝撃で見開かれ、彼女は数秒間凍り付いたままだった。やがて目を伏せた彼女はそのまま無言で通信を切ってしまったのである。
アレーナは荒い息を吐きながら「くそっ!!」とディスプレイに毒づいていた。毒づき続けていた。
「くそっくそっくそっ!!!どうしてどうしてどうしてどうしてどうして!!!!」
『アレーナ、落ち着きなさい。』
残ったエレインがアレーナを
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