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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第六十話 巻き返しは可能でしょうか?生き残りは可能でしょうか?
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いうことをするのはさすがに私のポリシーに反するわ。」
『それでは当初の話通り、私たちは圧倒的に劣勢な戦力のまま、内乱に巻き込まれる恐れがあるわね。それを知っていてなおかつそうするというの?あなたの言う人民の生贄は回避できるかもしれないけれど、別の方面で何千何万何十万という死者が出るわよ。』
アレーナは黙ってヴァリエの言葉を聞いている。
『それに、仮に内乱を乗り切ったとしても、原作とは比べものにならないほど銀河帝国の国力は激減するわ。この世界の自由惑星同盟は第5次イゼルローン攻防戦までしか経験をしていないうえ、艦隊を逐次増設し、イゼルローン級の要塞まで竣工しているのよ。向こうにはシャロンがいる。この調子で行けば、アムリッツアの大敗も同盟は経験しないでしょう。そういう強化された同盟と国力が疲弊した帝国が争って勝てると思うの?』
「・・・・・・・。」
『アレーナ、いい加減に正義ぶるのは、いい子ぶるのはやめなさいよ。飄々としていても結局あなたは甘すぎるんだわ。』
バチッ、と何かがアレーナの内側ではじけた。乾燥した冬に発せられた静電気のような火花であったが、それがいつの間にか蓄積していた発火体に飛び火するのは充分な火花であった。
『汚名を多少被ろうが何をされようが、最終的な目標を忘れないで。私たちの目的はラインハルトを守りきることなのよ。だから――。』
「わかっているわよ。」
アレーナはヴァリエの言葉を制した。鋼鉄の声で。
「つまりは、ブラウンシュヴァイク公とリッテンハイム侯爵を暗殺すればいいってことね?」
これにはヴァリエも気圧された様に黙り込んでしまった。エレインは眉を上げたが、何も言わずにアレーナの次の言葉を待っている。
「だってそうでしょう?手段を択ばないんだったら、私がちょっと行って二人の首にナイフをぶち込んで帰ってくればいいだけだもの。そう言う調子で片っ端から有力貴族を殺して殺して殺しまくってついでに皇帝も殺してしまえば、内乱で何千何万何十万っていう命は失われずに済むし、後はラインハルト独りになるってわけよね。なるほど簡単よね〜。」
飄々としゃべっているがアレーナの眼が殺人的に光り始めていた。
『ア、 アレーナ・・・私はそんなつもりでは――。』
「あら〜。いいのよ〜別に。だってその方がいいんでしょ?そうすれば手が汚れるのは私一人だものね。ラインハルトとキルヒアイスに何も話さなければあの子たちは清廉潔白でいられるわけだしね。経済的かつ合理的、時間も短縮できて一石三鳥でいいんじゃないの?」
『アレーナっ!!!!』
エレインが大声を上げた。普段滅多に声を荒らげない彼女が大声を上げたのである。彼女は肩を上下させて息を乱していた。
『そんなに極論に突っ走らないで!私たちが悪かったわ。いつもいつもあなたにすべてを押し付けて・・・・。
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