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ラブライブ!サンシャイン!!〜千歌キチとAqoursの夢の軌道〜
第3話:ダイスキ→カガヤキ
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軽い笑い声が立った。不安はもうそこにはない。
あるのは、未来へと進む気持ち。目の前を立ち塞ぐ壁を乗り越え、壊し、倒す気持ち。その先にある景色を見たいという気持ち。
「──さあ、行こう!!今、全力で、輝こう!!」
「「「「Aqours、サンシャイン!!」」」」
かくして、幕は開かれた。
──しかし、現実は非情なものだ。
"頑張った事実"と"報われる可能性"は比例しない。
目を開いた先にあったのは──やっと10人か、それより少し多いかという観客。
思うところは色々ある。ただこのことだけは現実として僕の心に強く焼き付いた。
満員は、叶わなかった。
落胆する3人──当然だ。この日のために積み上げたものが、一気に崩れてしまうような感覚がある。裏から見ていても、いたたまれない。満員にできなかった以上、これが終われば解散になってしまうのだから。
ポケットに突っ込んでいた、ライブのチラシを握りしめる。口の奥でガリッと骨と骨が擦れるような音が響いた。
────だが。
どんなに拍手が少なくても、どんなに現実が残酷でも、舞台に立ったならば目の前にいる人々に輝きを届ける──それがスクールアイドルだ。今や全国の女子高生の憧れの的であるスクールアイドル界のパイオニア・A-RISEも、そしてアキバドームでの全国大会開催へ大きく影響したスクールアイドル界の伝説・μ's。その2つのグループのファーストライブだって、決して成功とは言えないものだった。あのA-RISEやμ'sでさえ、だ。
今のこの状況は、数百、数千とあったファーストライブの失敗例の1つに過ぎない。だから、彼女たちは前進する。失敗を失敗のままにしないためにも。
「私たちは!!スクールアイドル、せーの!」
そして、彼女たちは公言する。
「「「『Aqours』です!!」」」
──────
Aqoursというのは、違った意思の持ち主の集まりだ。
「私たちは、その輝きと!」
桜内梨子。彼女は、幼い頃からピアノ漬けの日々を送ってきた。
しかし、高校に入ってからはスランプに陥り、発表会では何も弾かず──いや、弾けずにその場を去ったこともある。
だが、ある少女との出会いが彼女の心を動かした。スクールアイドルが猛烈に好きな少女で、自分をしつこく勧誘してきた少女で、海の音を聴くきっかけを与えてくれた少女。
気がつけば、彼女自身もスクールアイドルの魅力を見出しつつあったが、
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