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ラブライブ!サンシャイン!!〜千歌キチとAqoursの夢の軌道〜
第2話:サンシャイン
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ず、満面の笑みで皮肉を吐くことにした。

「誰がこんな容姿端麗・完璧美少女さんなんかに惚れるんすかね……」
「いえいえ、こんな眉目秀麗・成績優秀、そして一途な息子さんなんて、私には不釣り合いですよ〜」
「おい。お前も皮肉言ってるだろ」
「え?なんのことかなぁ〜」
「ほらやっぱり仲良い。孝紘にはもったいないくらいだけど、長いことよろしくね」
「「だから違う!!」」

……時々、こいつ兄妹なんじゃないかなぁと思う時がある。息は合うんだよな、変なタイミングで。
こんな喧しい妹は嫌だけど。千歌だったら大歓迎。あ、でも結婚できないからダメだわ。前言撤回。



──────




「いやぁーついに今日かぁー!」


天真爛漫な嫁の声が体育館に響く。ぐうかわいい。マジLOVE20000000%だわ。


「なんでそんなに千歌ちゃんは元気なの……私、昨日全然眠れなかったのに……」


対照的に、緊張でガチガチな梨子。いや、まだ本番まで時間ありますけど……てか千歌も実際そんな寝てないぞ。むしろなんでこんなに元気なのかが不思議なくらい。


「まあまあ梨子ちゃん、お客さんを野菜だと思えば大丈夫だよ!」


あまり参考にならないアドバイスをする曜。梨子なら想像してパニックになりそうだな、逆に。
時計は9時過ぎを指している。ライブ本番までは、あと4時間半だ。これから発声練習、体操、ダンス練習、そして直前に1回、一連の流れを通す予定。
そして僕は、朝気になっていた部分を3人に告げてみる。

「朝、昨日のダンス練習の動画を見返してたんだが、サビ前の振り付けで気になる部分があった。一応みんなに意見を出しておくが、本番直前になって直すのは時間の都合を考えてもかなり厳しい。だから直すかどうかはそっちに任せる」
「孝紘くん、その部分ってどこ?」

曜にそう言われると、すぐに自分の右ポケットから携帯電話を取り出す。最近のビデオカメラは便利なもので、Bluetoothを使って撮った映像をスマートフォンに落とすこともできるのだ。フォルダから昨日の動画を探し出す。

「えっと、ここと……ここだな。少し流れが悪い気がしてね」
「たしかに言われてみると、野鷹くんの言っている通り……ここのステップは別のものに変えた方がよさそうね。千歌ちゃんはどう思う?」
「……」

千歌は黙ったまま、顎に手を添えて目線を下にやる。さっき言った通り、あくまで今日が本番だ。仮に変えたことが原因で失敗などしたら、本末転倒である。慎重になって然り。
そして、しばらく経った後、顔を上げて口を開いた。


「……やろう!やるだけやってみよう!」


それは、迷いのない彼女の強い意思の現れ。
中途半端が嫌いな彼女らしい言葉。
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