番外編ExtraEditionパート4
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スクな口をオレ達に向けた。これからどうなるかは嫌でも分かる。オレ達を食おうとしてーーー頭上から目の前に投げ下ろされた切っ先が三本に別れた巨大な槍に阻まれる。
【ッ!?この槍は・・・!!】
《クラーケン》のその言葉と共にオレ達は上を見た。そこから降りてきたのはーーー青いマントや銀色の鎧に身を包んだ巨大な老人、海の王《リヴァイアサン》だった。
【久しいな、古き友よ。相変わらず悪だくみがやめられないようだな】
【そういう貴様こそいつまでアース神族の手先に甘んじておるつもりだ。海の王の名が泣くぞ】
【私は王である事に満足しているのさ。そしてここは私の庭。そうと知りつつ戦いを望むか?深淵の王よ】
この二人のーー一爺さんとタコの会話にオレ達は唖然としてしまった。色々と訳が分からなくて、それでいて絵面が奇妙すぎて。オレは北欧神話を読み込んでる訳じゃない。だからこれが何のやりとりなのか全く分からない。
【忌まわしい宿敵よ・・・だが友よ。わしは諦めんぞ!!いつか神子の力を我が物とし、忌々しい神々どもに一泡吹かせるその時までェェ〜〜〜・・・!!!】
そうセリフを吐き捨てて、《クラーケン》は海の底に逃亡した。助かったような納得できないようなーーー何だか複雑な気分だな。
【その卵はいずれ全ての海と空を支配するお方の物。新たの見室へ移さぬ故、返してもらうぞ】
そう言って《リヴァイアサン》はアスナさんが持っていた卵を光の粒子として回収して、オレとキリトの前にクエストクリアの通知が表示された。
「これでクリアかよ?」
「何が何やらな・・・」
「あたし、おじさんとタコの会話、全然理解できなかったわよ・・・」
「ウチもや」
クラインもライトも、リズさんもキャンディも全然納得できていなかった。まあ絶望的だったとはいえ中途半端戦闘が終わって、それで一方的に卵を回収されてクエストクリア。うん、納得できねぇ。
【今はそれでよい。さあ、そなたらの送ってやろう。妖精達よ】
「送るってどうやって?」
「あなたがあたし達を肩車してくれるの?」
「何だその優越感」
《リヴァイアサン》のセリフに反応したのか、オレ達の遥か上から光を遮るほど巨大な生物が現れた。それはオレ達が、ユイちゃんが求めていたーーー
三人称side
妖精の国は夕焼け小焼けの空の色。その空の色が反射された海面から、深海へ冒険に出ていた妖精達を乗せてーーーこの世で最も巨大な哺乳動物、クジラが飛び出した。
「クジラさん、すっごくすっごく大きいです!!」
【きゅるるるぅ〜!】
妖精の剣士一行の中で最も幼く、最も小さな妖精の少女ユイの初めて見たクジラは彼女が喜び、絶賛するに十分値いするものだっ
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