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メン・タンク・マッチ:MTM
初動編
MTM:初動編 第5話「我団(チーム)」Aパート
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天桐が向かったのは例のせんしゃ倶楽部だ。
戦車を手に入れる為にと調べてここに来て、落胆した場所だ。
店に入ると
「いっらしゃいませ」
レジにいる若い女性店員が挨拶してきた。店に中を見ると、あの時の店員は見えなかった。
店の中は、戦車のパーツらしいものや軍隊関係の制服や雑誌、グッズなどが置かれている。
戦車道どころかミリタリー系にそれほど詳しい訳ではない天桐にとって、店内が異世界の様に見える。
(さて、取り敢えず戦車関連の雑誌でも見てみるか。それからグッズとかなんか)
と店を見て回りながら考えていると
「あのー」
と後ろから男の声で話しかけれてた。
「はい?」
振り返ると学校(うち)の制服を来た男子生徒が立っていた。
「・・・なんですか?」
(うん?なんだこいつ。制服はうちだな。胸の学年章は、2年生か。あれ?こいつ、どっかで見たような)
と天桐は思い出そうとすると
「あ、あの覚えていませんか。自分のこと、本屋でのこと」
相手が喋ったワードで
「本屋?・・・あ!」
やっと思い出した。
以前、天桐がメン・タンク・マッチに出るのを迷っていた時、本屋で戦車道の雑誌を譲った後輩だ。
「あー、あの時本屋で会った」
「あ、はい。覚えていてくれましたか?」
「え、あー勿論。で君は、えーと」
「あ、すいません」
と相手は背を伸ばし
「自分は早間 毅(はやま たける)と言います」
と何故か妙なカッコつけ方で名を名乗ってきた。
「あ、早間って言うのか。えー、俺は」
となんとなく名を名乗ろうとすると
「天桐士良さんですよね」
先に天桐の名前を早間に言われた。
「え?俺のこと知ってるの?」
天桐は少し驚いた。
「えぇ、学校(うち)でいくつかの噂で聞いてますから」
「へー、そうなんだ。ちょー気になるわ。その噂」
と天桐は横目になった。
「失礼ですが、(せんしゃ倶楽部)ここにはよく来られるんですか?」
「ん?いや、あんま来ないな。てか2回目かな」
「そうですか。てっきり天桐先輩も戦車とかに興味あるのかと思いまして」
と早間は少し残念な顔した。
「あー悪いな。なんか期待外れさせちまって」
「いえいえ、気にしないで下さい。先輩は何も悪くないですから」
「あー、まぁそうか」
それから少しだけ店の中を早間と見て回ることになった。
「それは、ドイツ軍の制服で、◯?師団の」
「これは、75mm◯?△で」
と次から次へと、早間からそっち系の専門について説明をされ、
「へ、へぇーそうなんだー。ふーん」
それに合わせて天桐は棒読みで返すしかなかった。
(いつまで続くんだ。この世界の軍事関連説明ガイドツアーは)
と天桐が思っていると早間は
「あ、すいません。なんか自分だけ一方的に喋ってしまって」
「え、
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