シーソーゲーム
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け出した。
「見つけた、22番シェリア・プレンディ」
「「!?」」
突然の回答に驚愕したのはその場にいた二つの着ぐるみ。彼らはソフィアの視線の先に目をやると、そこにはシェリアが入った大きなニワトリが立っていた。
『ソフィア選手正解です!!小さき魔術師に1ポイント追加となります!!』
「やった!!」
思わずガッツポーズが飛び出したソフィア。何の根拠も無しにシェリアと回答するのには勇気が必要だったが、残りのサブがトビーかミリアーナであることを考慮すれば、そこまで気の効いた判断はできないと割り切ってコールしたのだった。
(これでソフィアもユウカさんも残り1ポイント)
ようやく追い付いたかに思えるソフィアだったが、実はそうではない。この1ポイントは戦況を大きく一転させた。
その理由はこのキツネがウェンディであるということ。ユウカが彼女から目を離せばその隙にソフィアは数字を教えてもらい回答できる。ゆえに彼は一瞬たりとも気が抜けないのだが、そこまでの高い集中力が長時間も持つであろうか?
(答えはNoだ)
優勢から劣勢へと瞬く間に転落したことで焦る気持ちが心の中を駆け巡る。さらにウェンディとソフィアはユウカを挟むような立ち位置になっており、双方とも警戒しなければならないユウカにはますます不利な状態になっている。
(この位置関係を変えたい!!が、無理に動いてその隙にやられたなんてことにはしたくない)
動くも地獄、動かぬも地獄。板挟み状態に陥ったユウカは現状を打破するために策を懸命に模索する。
(大丈夫、俺がこの場にいる限りソフィアがウェンディの数字を手に入れることはできない。ひとまず負けることはないだろう)
気持ちが切れた瞬間に決してしまうであろうこの勝負。しかし、ソフィアはこの時点では一切のリスクがない。集中力のスイッチをOFFにしていても何も問題がない。それに対しユウカは下手に動くことができない上に集中を切らすこともできない。
(そういや、もう一人はどこにいるんだ?)
絶望的な状況なのに、頭は冷静だった。唯一残っている自チームのサブの人物のことが浮かんでくる。
(トビーかカグラがまだ残っているはずなのに、俺は全然姿を確認していない。ソフィアは一体どっちを当てた?)
ユウカのポイントの内訳はソフィア、レオン、ミリアーナ、リオンの四人。対してソフィアはシリル、カグラ、ユウカ、シェリア。そしてこの場にはウェンディが残されている。以上を踏まえるとまだトビーが残っていることになるのだが、二人は相手が誰を当てたのか全てを把握しているわけではないため彼が最後の人物だとはわかっていない。
(なんとか残ってるもう一人・・・こいつがこの場に来てくれればまだ勝つ
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