第13話 気づいた本音、残った疑問
[4/10]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ここ》に思い入れあるって噂を聞いたことあるからよっぽどショックだったみたいだからね〜」
思い入れ...多分昨日東條先輩が言ってた絢瀬先輩の祖母がどうたらこうたらって話で間違いない。
三人の中で一番背が小さい先輩は、髪の先を白いシュシュで二つに纏めている。三人の中で一番”男”に対して警戒心を持たずに無邪気な笑みを浮かべて話しかけてくれる。
「他には...何かありませんか?」
「あとは私のクラスでスクールアイドルを始めたっていう三人組がいるんだ!」
「三人組...」
やはり目の前の女子高生は二年生で高坂先輩の同級生だということが判明した。
だけど、今まで聞いた話は割と僕も知っている情報で、特に何も得られそうにない。
生徒会もやはりたった一日ではなんら進展は得られそうにない。
「でも最近穂乃果の口から男の名前を聞くようになったよね?」
「あ、そういえば今日もずっと話題にしてたよね」
「男の....名前?」
「背が高くて、容姿がとても優しそうなイケメンで〜」
なんだろう。別に焦る必要はないのに額からじわりと汗がにじみ出てきたのを感じた。
高坂先輩が誰のことを指しているのか直感で、というよりそれは僕自身じゃないのか?と錯覚さえしてしまう。
自惚れだと思いたいところだ。
「名前は確か....高橋、なんとか君」
「なんとかって、それわかってないのと同じだとヒデコ...」
―――僕だ。高坂先輩は一体女子高で何をおっしゃっているのですか?僕はとっても不安なのですが。
「穂乃果の彼氏だって噂になってるよね」
「え?違うよ!海未とことりと穂乃果の三人の彼氏でしょ?」
「え〜!?何それ!!三股!!サイッテー!ね?君もそう思うでしょ?」
「そ、そそそうですね。ははっ、ははは....」
もう噂は尾ひれ以上なことを添えるようにして広まってるのですが...僕はもう二度と音ノ木坂に足を進めることはできないそうで、溜息を零すことしかできなかった。
「そういえば、君の名前はなに?年下?年上?あ、私は二年のフミコです!」
「ミカです!よろしくね!」
「ヒデコです!!」
「あ、え!?いやぁ...僕は」
そう言われ、言葉に詰まる。
今先輩方の目の前にいる男子は、実は今『サイッテー!』といって罵った高橋くんなんですよ〜!なんて言えるわけがない。
「もしかして、君は恥ずかしがりやさん?」
「え、恥ずかしがりやといいますか...」
「ま〜ま〜っ、おねぇさんに話してごらん?痛いことしないから♪」
完全に狼だ。ミカさんが頬を染めて僕の体をつんつんとつつく。
嫌な雰囲気がプンプンと匂
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ