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Sword Art Rider-Awakening Clock Up
決死の脱出
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越しに振り向いた。
見た目からして15歳くらいの少年が1人、立っていた。更に、その顔には見覚えがあった。
柔らかそうな茶色い髪が、わずかに波打っている。服装はTシャツと長いジーンズ。髪型より不思議に思えたのは、その
容貌
(
ようぼう
)
だった。線の細めな、優しげな目鼻立ち。瞳の色はブルーに見える。
「……
真司
(
しんじ
)
……なのか?」
そう。
今俺の眼前に立つ少年は、バトルディザイアーで出会い、共に多くの困難を乗り越えてきた、たった1人の親友、《
加賀美
(
かがみ
)
真司
(
しんじ
)
》だ。
だが、彼であるはずがない。
「お前は誰だ?」
「どうしたんだよ、スレイド?僕の顔、忘れちゃったのかい?」
衝動的な質問に対応してみせた
真司
(
しんじ
)
に、俺は思わず驚愕した。
「いや、お前が
加賀美
(
かがみ
)
真司
(
しんじ
)
だってことはわかってる。でも……お前は、もう死んでるはずだ」
荒い息を吐きながら言うと、
真司
(
しんじ
)
は細い声で言い返した
「そうだよ。君のせいで、僕は死んだんだ」
「ッ!?」
思いがけない言葉をぶつけられ、俺は一瞬裏切られたような気分になった。
しかし、
真司
(
しんじ
)
の言葉は
理
(
り
)
に
適
(
かな
)
っていた。俺は反論できずに俯いた。
「ここは、お前の心の中なのか?」
俺は自分が今いる場所を尋ねてみた。すると、
真司
(
しんじ
)
は小さく首を振りながら囁いた。
「違うよ。ここは僕のじゃなく、君の心の中なんだ。ここは、君の《心の闇》なんだよ」
「……俺の……心の闇……」
「そう。君が心の底に抱えている、無限の闇さ」
その言葉を聞いた瞬間、俺は悟った。
眼前に立つ
加賀美
(
かがみ
)
真司
(
しんじ
)
は、俺の心の闇が作り出した《幻想》だと。
どす黒い感情を抱きながら、自分が今までどれだけの罪を犯し、どれだけの人間を傷つけてきたか。その罪は、俺自身が一番よく知っている。その罪と何度も向き合ってはいるが、克服できているわけではない。
無意識に、俺は
真司
(
しんじ
)
があの世で自分を眺め恨みや怒りといった感情をぶつけているのではないか、と思っていた。もしここが本当に俺の心の闇なら、ここにいる
真司
(
しんじ
)
も、俺の心が作り出した幻想だ。
「どうして僕を救ってくれなかったんだ?どうして、みんなを殺したんだ?」
「やめろ!それ以上言うな!」
目の前の
真司
(
しんじ
)
が幻想だとわかっていても、彼は明らかに過去の俺を知っている。心に刻まれた傷口に塩を塗るような勢いで、俺に言葉をぶつけてくる。
「どうして、僕との約束を守ってくれないの?」
「違う!まだ、次の者が見つからないだけだ。お前との約束は必ず守る!」
自分が闇に呑まれそうで、全てが暗黒
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