第一話 異世界に行ったら魔王の嫁になってた。
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少年は首を傾げた。が、首を傾げた瞬間に体のバランスがいきなり保てなくなり倒れてしまった。
「痛い」
どうやら声は出るようだ。こんな時でも冷静なのかと少年は横倒しになりながら目をパチパチして考えていた。
すると、自分の目の前に人が現れた。少年が気づいた時には横倒しから直立に戻っていた。
人が口を開く。緊張の瞬間。
『まいくてすまいくすて…………間違えた』
少年は非常に自然な動きでズッコケた。
◇
『さて、気をとり直して。こんにちは!私は神です!好きなように呼んでね!』
沈黙が支配する。
『………………』
「………………」
『「…………………………………」』
沈黙。
沈m少年が手を挙げた。
『はい。発言どーぞ』
少し顔を赤らめた少年が、たどたどしく言葉を紡ぐ。
「えっと………まず、あなたの事を“神にーさま”って呼んで、いい?」
『え、あ……うん!もちろん大丈夫!』
良い笑顔のサムズアップ。この二人?に常識はあるのだろうか。
「あ、それじゃ神にーさま。神にーさまは何のためにここにk………………何で鼻血?」
『あ、ごめん。ちょっと溢れてきちゃった。気にしないで続けて』
「あ、うーうん」
どうやら神はジャパニーズHENTAIだったようだ。
「その、神にーさまは、何のためにここに僕を……来させた?の?」
『ここに君を、聖川 鈴君を呼んだ理由はだね……」
今更だが、この少年の名は聖川鈴というらしい。びっくりするぐらい主人公の名前が出るのが遅かった。
『君を異世界に転生させるためなんだ』
「!」
少年は、驚きに固まった。
「なんで、転生?」
どうやら、自分の名前を知ってるとか、そういうのは“神にーさまだから”で納得したらしい。
『それにはまず、君の死因から話そう』
少年は、“長くなりそうだ”と予測した。いつの間にやらできたソファに倒れこむように少年は座った。
『君の死因なんだけど、圧死………うん。圧死だよ。正確には、事故死じゃなくて殺人による圧死だ』
「…………ん。それは、何となく分かってたけど…」
『そうだね。でも、問題は君が誰に殺されたか、だ……………コレを見て』
そう言って、神は自分の手にディスプレイの様なものを出した。
そこに映っていたのは。
「名前…………?」
名前だと言われてようやく気づくレベルだが、そこには名前が現れていた。日常では、まず使わない物騒な単語だが。
『うん。名前だ。殺人者。通称、キラー』
少年は首を傾げたどこかにそういった名前の、新世界がどうのこうの言っていた人がいたような………?そう少年が思案していると、神が口を開いた。
『実は、この殺人者って奴を、僕ら神達は
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