第三部 ZODIAC CRUSADERS
CHAPTER#7
呪縛の死線 玲瑞の晶姫VS漆黒の悪魔U 〜Shallow Sleep〜
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、ソレでも己が全身全霊を賭けて
討ち滅ぼすべき相手だと認めた淑女が、その胸元で祈るような構えを執る。
「 “桜 蓮 漆 拾 陸 式 麗 滅 焔 儀” 」
指先の印と共に紡がれる、焔儀領域大系の深名。
神器が生み出すリボンが逆巻いて拡がり、
ガキガキと刃のように硬化して折れ曲がる。
その総数300以上。
閉鎖された密室の中では明らかに非合理な戦陣だったが、
軋んで尖った先端はスベテ前方のみを差す、否、挿す。
そしてソレは炎を外側でなく内に、
より収斂させた “閃熱” と化しめて宿す、
その表面を桜霞の灼煉に変貌させて。
昨日、幻像の船上で彼女が繰り出したモノを “静” とするなら、
コレは “動” の奥義。
嘗て、その身に甲鉄を纏った巨大な竜すら葬った双絶の秘儀。
荒条狂乱。桜牙の葬滅。
“夢幻” の流式
【堕 天 使 の 嵐 奏 曲!!!!!!!】
流式者名−ヴィルヘルミナ・カルメル
破壊力−AA+++ スピード−A++ 射程距離−A++
持続力−AA+ 精密動作性−AA++ 成長性−D
総数300以上の灼刃が、
その名が示す通り天への叛逆を想わせる怒濤と成って
スタンド、エボニー・デビルへと襲い掛かる。
既に一切の逃げ場はない、どれだけ凄まじいパワーもスピードも
視界を埋め尽くす程の射程範囲には対応できない。
しかしソレでも悪魔は、眼を歪ませ口元を軋らせ心底愉しそうに嗤った。
『ブァカかぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッッ!! テメーはぁッッ!!?
悪魔に堕天使の業が!!
通用するワケねぇだろうがあァ―――――――――ッッッッッッ!!!!!!!』
叫びながら口を顔半分以上に捲らせ、
両手に長槍と短剣を携えたまま
その身を悍ましく捻じ切れる程にクネり上げ、
漆黒のスタンドパワーを爆発的に放出させて
真正面から錐揉み状に成って突っ込んできた。
「――ッッ!!」
意想外の行動に、ヴィルヘルミナは仮面の中で息を呑んだ。
想いつきはしても、戦闘者であるなら絶対に実行しない選択。
確かに逃げ場のない全 方 位攻撃で在る以上、
その一点に突っ込んだ方がダメージは少ないように想える。
だがソレは、戦闘を知らない者の完全なる素人考え、児戯にも等しき愚行。
高速と高速が真正面からブツかれば、当然互いに木っ端微塵に弾け飛ぶ。
慣性と慣性に拠ってその威力を数倍、否、数十倍にも増大させて。
故に眼前の悪魔が取った行動は完全なる自爆、
コレなら300もの荒条は必要ない
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