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STARDUST唐eLAMEHAZE
第三部 ZODIAC CRUSADERS
CHAPTER#7
呪縛の死線 玲瑞の晶姫VS漆黒の悪魔U 〜Shallow Sleep〜
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デリアから、
顔半分だけ出してこちらを見据える血塗れの人形が在った。
「――ッ!」
 何とか声を押し止め後退った淑女に、
その血染めの呪い人形は開かない筈の口の中に
拷問器具のような無数の針を覗かせてガラス玉の瞳を歪ませた。
『ウ……グググ……ケケケ……
ウケケケケケケケケケケケケケケケケケケケエエエエエエエエエエエエエ
エエエエェェェェェェ――――――――――――ッッッッッッッッッ!!!!!!!!』
 部屋のアンティークだった民族人形が一変、
望まれない再会を心から悦ぶように頭上で嗤っていた。
「封・絶……!」
 考えるよりも先に躰が動き、
ヴィルヘルミナを中心点に鮮やかな桜色の炎が湧き上がり
不可思議な紋章紋字を鏤めながら空間を覆っていく……筈だった。
「弾、かれた……ッ!?」
 そう、彼女の言葉通り室内を覆い尽くし周囲の因果から隔離する筈の封絶が、
空間を充たすドス黒い闇に弾かれ、そして呑み込まれた。
『ウケケケケケケケケ!! グケケケケケケケケケケケッッ!!
無ゥ駄!! 無駄ァァァ!! もう何しようがテメーはこっから逃げらんねーよ!!
オレの “恨みのエネルギー” が、周りを覆い尽くして完全に支配してるんだからなァ〜!!
だから誰も助けにこれねーしッ!
テメーがどれだけ泣き叫ぼうが命乞いしようがもうどこにも届きはしねぇ〜ッッ!!
我が 『エボニー・デビル』 がここまで 「成長」 したのは今まで二回もねーが、
それだけテメーがヤっちゃいけねーコトをしたって事だぁ〜!!
ゲギャハハハハハハアアアアアアアァァァァ――――――――――!!!!!!!!!!』
 常軌を逸してはいるが、聞こえる声は先刻のあの男。
 スタンド能力の概要はジョセフとシャナ、
SPW財団の人間から説明を受けていたのでヴィルヘルミナは
その 「本体」 を探す為部屋の至る所に注意力を張り巡らせた。
 しかし。
『どこで視てんだ!? このマヌケェ〜ッッ!!』
 シャンデリアに逆さ吊りになった呪い人形、
エボニー・デビルがその拷問器具のような口を顔半分まで(めく)らせ、
壁を蹴って斜角方向から飛び掛かってきた。
(はや)いッッ!!)
 咄嗟に横っ飛びになって避けるが、左足のダメージと激痛により反応がやや遅れる。
「くぅ……!」
 メイド服の左肩が破れ、露わになった真珠のような肌から真紅の血が繁吹(しぶ)いた。 
 床の上に前屈の姿勢で着地し、破れた服の繊維を血と一緒に咀嚼(そしゃく)していた
エボニー・デビルは、やがて首だけで振り向き嘲笑いながら告げる。
『どこ探したって 「本体」 なんかいねーよ!! 言った筈だぜ!!
オレのスタンドは “相手を恨めば恨むほど強くなる” とッッ!!
だからもうス
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