マブラヴ
1479話
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色々と加減はしたが、いつもは9人……いや、最近はミナトも入れて10人を相手にしている俺を受け止めるには、スレイ1人だけだと色々と厳しいものがあるのだろう。
「シャワーでも浴びてこい」
「ああ、そうさせて貰う」
ヨロヨロ、フラフラとしながら去って行くスレイ。
何も着ていない、一糸纏わぬ姿であるだけに、その姿は例えようもなく扇情的なものがある。
このままだと、朝からまた時間を浪費する事になると判断し、俺はスレイの白い背中からそっと視線を逸らすのだった。
シャワーを浴びて多少なりともさっぱりとした様子のスレイと共に、俺はカリンダ基地にある食堂へとやって来た。
ここで行われているプロミネンス計画は非常に重要な代物だ。
特に戦術機の研究は、シャドウミラーがここに来る前と比べると一変したと言ってもいい。
俺達シャドウミラーがこの世界にやってくるまでの間、戦術機は確かに戦場の主役だった。
だが……それはあくまでもレーザー級という存在がいて、戦闘機や戦闘ヘリ、爆撃機といった航空機の類が使えなくなった事による苦肉の策に近いものだ。
つまり、当初はこのマブラヴ世界の住人達にとって、戦術機というのはBETAがいる間だけの、期間限定と言ってもいいような兵器だった。
もしBETAを上手く全滅させる事が出来れば、再び戦闘機がメインの兵器になるというのは、国の上層部にいる者達にとっては当然の出来事だったのだろう。
……まぁ、戦術機は空を跳ぶ事は出来ても、飛ぶのは基本的に難しいし、速度も戦闘機には及ばない。
その辺を考えれば、BETAを全滅させた後で戦闘機が主戦力になるという考えは決して間違っていない。
だが……今のこの世界には、俺達シャドウミラーがいる。
そしてシャドウミラーを通して、他の世界から様々な技術が流入した。
特にMSの影響は大きい。
この世界の戦闘機的な扱いでもある、MAのメビウスが複数集まってようやくMSのジンを1機撃破出来るだけの性能差。
その戦力差は、1:3とも、1:5とも呼ばれている。
そんなジンを含めた各種MSの技術や、ガン・ルゥ、リニアガン・タンクを始めとした色々な技術が流入した結果、戦術機はBETAがいる時だけの兵器……という事にはならなくなってしまった。
そんな訳で、こうして戦術機についてのプロミネンス計画が始められた訳だ。
つまり、ここで現在開発されている戦術機は、将来的にこの世界の兵器の礎となる。
そんな戦術機を開発しているパイロット達の食事ともなれば……士気を高める意味でも、そして栄養学的にも、他の世界から輸入されている新鮮な食料が使われる事になる。
「……ふぅ、この世界の食事は色々と問題あると聞いていたが、随分と美味いな」
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