342部分:第四十六話 第五の戦場その七
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第四十六話 第五の戦場その七
「これは如何でしょうか」
「よし、それだ」
「それでいい」
誰も反対しなかった。それでいいというのだった。
「では。この特別アイスで」
「わかった」
最後にカミュが頷いた。こうして最後にその特別アイスを食べてそのうえで店を後にするのだった。次の日カミュは己の聖衣を持って聖域を後にしようとしていた。
その彼に対してすぐに何人から歩み寄ってきた。そうして丁寧な態度で言うのであった。
「カミュ様、それでは」
「御供させて頂きます」
「御前達がか」
カミュはその彼等の姿を見て言うのだった。
「御前達が私と共に出陣するのだな」
「その通りです」
「我々ではいけませんか」
「いや」
カミュは駄目であるとは決して言わなかった。
「こちらこそだ。来てもらいたい」
「カミュ様」
「それでは」
「そうだ。共に行こう」
こうも彼等に告げるカミュであった。
「戦場に」
「有り難き御言葉。それでは」
「参りましょう」
彼等はカミュの言葉を受けて笑顔で述べるのだった。
「いざ」
「戦場はわかっているな」
カミュは彼等に対してこうも告げてきた。
「我々が向かうその戦場は」
「コラ半島ですね」
「ソ連の中でも北方の」
「そうだ。あの場所だ」
これは教皇との会話そのままのことであった。
「あの場所に今から向かう。それでいいな」
「はい、わかっています」
「ではコラへ」
彼等もそれはわかっているのだった。カミュに対して恭しく応えてみせた。
「そして狂闘士達を倒しましょう」
「では行くぞ」
カミュは彼等に対して告げた。
「バベル」
「はい」
ケンタウロスのバベルであった。精悍な顔をしている。
「オルフェ」
「はい」
琴座のオルフェだった。優美な顔をした青年だ。
白銀はこの二人だった。そして青銅は。
「シュミット」
「はい」
神秘的な雰囲気の黒い髪の少年だった。彼は飛魚座である。
「パラオ」
「ええ」
元気のよさそうな黒い肌の少年だ。彼は海豚座だ。
「マクベス」
「ここに」
金赤の髪のやや背の高い少年がいる。コンパス座の少年だ。
「キラ」
「いますよ」
明るい黒い目と茶色の髪の少年がいた。顕微鏡座である。
「我等六人が」
「カミュ様と共にコラに参りましょう」
「寒いがそれでもいいな」
カミュが次に述べてきたのはこのことだった。
「どれだけ寒かろうがな」
「それはもう承知のこと」
オルフェは目を閉じてそのうえでやや俯いたようになってカミュの今の言葉に答えたのだった。
「それに寒さなぞ我等にとって問題ではありません」
「問題はないというのだな」
「そうです。鍛え上げられた我等には」
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