341部分:第四十六話 第五の戦場その六
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第四十六話 第五の戦場その六
「私も演奏と詩をしますが」
ムウの趣味はこの二つであった。
「そして聖衣の修復ですね」
「それじゃあ最後はシャカだけれどよ」
「一体趣味は何だ?」
「何なのですか?」
デスマスクとシュラ、アフロディーテの三人がシャカに対して尋ねた。
「私の趣味ですか」
「そうだ」
アルデバランも答える。
「趣味はあるな」
「はい」
それは当然といった返答だった。
「あります」
「ではそれは一体」
「何なのだ?」
今度はアイオリアとミロが彼に尋ねた。そしてシャカは彼等の問いに対して静かに答えてきたのであった。それは至って静かな様子であった。
「私の趣味は」
「趣味は」
「それは何だ?」
「睡眠です」
まずはこれであった。
「そして瞑想です」
「睡眠と瞑想が趣味」
「それだけなのか」
「はい、それだけです」
本当にそれだけだというのである。目を閉じたままの静かな言葉であった。
「その二つです」
「睡眠が趣味なのか?」
「さて、それは」
「あまりどうとは」
「言えないが」
「どうなんだ?」
黄金聖闘士の面々も今のシャカの返答にはどう答えていいかわからなかった。それでそれぞれ顔を見合わせて怪訝な顔になって話をしていた。
しかしそれがどうなのかというと誰にもはっきりとは言えなかった。それでいい加減困っていたがここでまたムウが言うのであった。
「さて皆さん」
「んっ!?」
「何だムウ」
「デザートですが」
彼が今ここで言ったのはこのデザートのことだった。
「どれが宜しいですか?」
「デザートといっても」
「そう言われても」
「アイスクリームは如何でしょうか」
にこりと笑う彼が勧めてきたのはそれであった。
「アイスクリームはどうでしょうか」
「アイスクリームか」
「悪くないですね」
「確かに」
他の面々もアイスクリームと聞いて特に悪い顔をしなかった。むしろそれを聞いていいといったような顔をして頷いてすらいた。
「最後の締めとしては」
「いいデザートだな」
「ではこれで決まりですね」
誰も反対する者がいないのを見て早速決めてしまったムウであった。
「それではそういうことで」
「よし、じゃあ最後はアイスクリームだ」
「それにしよう」
「この特別アイスにしましょう」
ムウはメニューを開いてそれで決めていた。彼は迅速にそうしたことも決めているのだった。それはさながら彼がまとめ役であるかのようだった。
「バニラにチョコレートにストロベリーにブルーベリーの四つがあり」
「おっ、豪勢じゃねえか」
「確かに」
「そしてフルーツも添えてあります」
それもあるのだというのだ。
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