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ラブライブ!〜夕陽に咲く花〜
第12話 誰の為に僕は動く?
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が、えりちを焦らせているんよ」






 東條先輩は、一体何を伝えたいのだろうか。
いきなり話題を変えて、僕に何に気づいてほいしいのか。
というか、何故この場でその話を持ち出したのだろうか。





この時の僕は、まだ気づかない。







〜☆〜






 あれからしばらく雑談した後、東條先輩は高校に戻って生徒会の仕事をするといって僕たちと別れた。
時は17時を10分ほど過ぎたころ。
 僕たち三人の間で重苦しい空気が流れている。
いつもならワイワイと会話が弾んで至福の帰り道なんてあっという間に過ぎ去るのに、今は嫌というほどどろどろと時間が過ぎていく。




「ねぇ春人くん」
「なに?どうかしたの?」
「...ううん、やっぱり何でもないよ」
「??」



 花陽は何か言いかけて、途中で言いとどまる。
多分何を考えてるのかわかる。凛もその話に耳を傾けている様子だ。
僕はストレートに聞き返す。誤魔化したら多分話してくれないから。




「花陽ちゃん.....μ`sに入りたいんじゃない?(・・・・・・・・・・・・)違う?」
「ふぇ!?ち、違うよ!私はそんなことを考えていないよ?」
「嘘にゃ。かよちんまた指を合わせてるよ」




 はっと気づいた時にはすでに遅かった。
花陽が嘘をつく時はこうして人差し指と人差し指を合わせる癖を持ってる。だから嘘だと僕らにバレバレなのだ。



「やっぱり入りたいって思ってるんだね」
「そ、そんなことは...」
「かよちん?本当はやってみたいんじゃないの?」
「......うん、興味はあるよ。でも私なんかがやってもついていけないから」




 花陽は歩を止める。
そして僕には見えた。”変わり切れない花陽の姿”が。
スカートの裾をがっちり握りしめて言葉を紡ぎ出す。


「ほら、私は小さくて取り柄なんてなくて恥ずかしがり屋の人見知り。そんな私がスクールアイドルになってステージに立って沢山の観客の前で踊るなんて...私にはできないし想像もできないよ」
「僕はそんなこと思ってない。花陽ちゃんがなれる、できると思ったらできるよ」
「そうかな...私にはそう思えない、かな」
「かよちん......」



 昔からのコンプレックス。
僕は...未だに彼女の為に何もできていない。






「本当はね、やってみたいって思ってる。あのキラキラしてて可愛い笑顔を振りまいて沢山の人を幸せにさせてくれる。そんな彼女たちがかっこよくて、私とは正反対の手に届かない存在だから。そんな人たちと一緒にやってみたいなって」




 自分とは正反対の
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